2011-01-01から1年間の記事一覧

山川道沢の四神相応の起源

山川道沢の四神相応について出所がはっきりしているのは、前の日記のエントリで書いた『吾妻鏡』の記事で、そこでは鎌倉幕府の御所の移転先を巡って、珍誉法師と朝廷派遣の陰陽師達との間で論争があり、珍誉法師の意見が通って御所は若宮大路に移転すること…

Google Mapのマイプレイスをいくつか

安倍晴明公ゆかりの地 より大きな地図で 安倍晴明ゆかりの地 を表示 いつか全部踏破してみたいものだ。魚腹浦や劉備終焉の地である白帝城の近辺。この辺りに諸葛武侯の石陣があるはずなんで、情報募集中。2段階縮小すると全体が見えます。 より大きな地図で …

小運

紫微斗数で西洋占星術の「進行」に対応するものは、大限と小限の二重になっている。もっともこれはものすごく大雑把な物言いで、大限が“Direction”もしくは“Progress”に対応していて、小限は“Profection”に対応している。で、多分誰も使っていないんじゃない…

九宮と人体との対応

巽宮肩 離宮頭 坤宮肩 震宮腕 中宮胴 兌宮腕 艮宮足 坎宮股 乾宮足 スタンダードな九宮*1にも当然のように人体との対応がある。これも「左右東西弁別観」なのだろう。一白に生殖器系の象意があるのは、定位の坎宮が股にあたっていることも影響していると考え…

更に十二支と人体の対応

人体との対応のエントリの追記に玄珠さんから『大六壬金口訣』の「占人身上瘢靨」に以下の記述があるとのコメントをもらった。 午面未頭子丑足 亥寅為膝巳申肩 辰酉両膊卯戌股 左右東西弁別観 これを図にしてみると、 巳 肩 午 顔 未 頭 申 肩 辰 腕 酉 腕 …

涿鹿の野

奇門遁甲の古典には大抵『遁甲総序』が巻頭にあって、奇門遁甲の創始伝説を伝えている。太白陰経の遁甲総序は割と独特で、黄帝が昼間に符を授けるとの夢を見て盛水*1の陽*2に壇を築いて祭ると元龜*3が巨大な亀を従えて水中から出現して口中の符を置いて去り…

人体との対応

人体と十二宮の照応関係を示した図(ベリー公のいとも豪華なる時祷書より)Wikipediaからリンク黄道十二宮と人体各パーツとの対応関係をしめした綺麗な絵がある。基本的に頭から白羊宮、金牛宮と並べているわけだ。探しても綺麗な絵が見つからなかったけれど…

謎な御方

天武天皇が自ら式占を行うような御方であったとなれば、「能天文遁甲*1」で、しかも当時の新式兵器であった槍の使い手でもあった天武天皇個人に俄然興味がわいてくる。特にどのような教育を受けて育って来られたのかが気になる所だ。しかしながら天武天皇の…

天武天皇の式占

『積恋雪関扉(つもるこい ゆきの せきのと)』という歌舞伎の演目がある。筋立ては荒唐無稽のそのものといっても良いのだけれど、悪役の大友黒主*1は、作中、天を横切る黒雲を見て天下を横領するチャンスが到来したことを知る。このシーン実は、日本書紀中…

新治筑波を過ぎて幾夜か寝つる

これは足柄山の麓から甲斐の酒折宮に到った日本武尊命が、東国での出来事を振り返って「新治から筑波を過ぎたが、幾夜寝たのだったかな」と詠んだものだ。これを聞いた火の番の翁は、 日々並べ、夜なら九夜、昼なら十日を と合わせている。「日数はというと…

『陰陽道』が指すもの

前回のエントリで、 陰陽五行に基づいた方術としての呼称ではなく、国家機関の名称としての『陰陽道』だったというわけだ。 について、高橋圭也さんから以下のような指摘をもらった。 まず、村山修一先生が著書で述べている「中国の陰陽道」という形のものは…

定気法二十四節季に基づく四柱推命の大運計算

啓蟄1957/03/06 05:10:09 出生1957/03/22 04:45:00 清明1957/04/05 10:18:52 以前、このはてな日記で大間違いの大運計算を披露してしまったわけだけど、落ち着いて考え直してみた。三命通会によれば1ヶ月が10年に対応している。この1ヶ月を正節から次の正節…

君たち、陰陽道ってものを誤解してるだろ

まあかく言う私も一昨年に高橋圭也さんの『陰陽講釈』の講義を聞くまでは、誤解していたのだから他人に説経できる立場ではないのだけど。中世陰陽道研究の泰斗である小坂眞二先生は、陰陽道について以下のように語っている*1。 陰陽道とは、日本の律令官制で…

そうか悪左府か

台記 先日の『指神子の占例』について、安倍泰親の答申が正式な天文奏であったのかどうか知りたくなって陰陽道家の高橋圭也さんに問い合わせてみた。すると早速の返信を頂いたのだが、高橋さんからは以下の指摘があった。 古事類苑の件の記事は『台記(たい…

指神子の占例

月による星蝕 國分秀星さんのサイトである“The Warrior of Astrology”に『陰陽道の金星』というちょっと面白いエントリがあがってた。これは久壽二年七月二十六日*1の深更*2に発生した月が金星を蝕した星蝕についてのエントリである。安倍泰親はこの蝕を占っ…

では私ならどうみる

他人様の間違いを指摘するだけではなんなので、東京近辺で東関東大震災の発生時刻から出した六壬天地盤と四課三伝をイベントチャートに読んでみることにする。前日のエントリの通り、地震のあった時刻はすでに申刻となっている。以下は既に起こった震災の、…

これはちょっと見過ごせないな

私の知っている範囲内では、皇極経世書と同じくらい長いスパンで占うことができる術に太乙神数がある。最近、ムーに、太乙神数を使って東日本大震災を読んでみたという記事が出たという話を聞いたので、ちょっと調べてみた。件の記事は今年の7月号にあった。…

最近気が付いたこと2

対人関係や交渉事であれこれ策を巡らせるのに、相手の運勢を読んでみたところで大した意味がないことに気が付いた。まずは自分の運気が問題なのだ。

最近気が付いたこと1

ふうちんさんの「東の散歩は効きます!」のエントリを読んで思ったのだけど、八方位各位に意味を持たせて、何度も使って運を積み上げて行くというのは、奇門遁甲*1メインの人間からは絶対出てこない発想だと思う。奇門遁甲は一発勝負で使うものであって、運…

皇極經経世書と東日本大震災

先日あげた『東日本大震災と占い師』のエントリで、以下のように述べた。 今ある占いのシステムのほとんどが長くて10年を1単位としているわけで、1000年に1度の事象を占うのには適していないわけだ。 梅花心易や鉄板神数で有名な、邵雍*1は、皇極經世書で、…

東日本大震災と占い師

東日本大震災の後に「あれが大震災の予兆であったのに、読みとれなかった。」とか「あんな大事件を当てられない占いに意味なんてあるのか?」と悩む占い師を何人か見た。しかし霊感で直接ヴィジョンが頭に降りてくるのならともかく、今ある占いのシステムの…

徳と刑

上記論文では、墨家、道家、法家において、徳と刑がセットで語られていることが多いとされている。それが最も顕著なのが法家の韓非子で、「二柄」において徳と刑どちらも王が握っていなければならないことが強く説かれている。おそらく方術においても徳と刑…

天譴の構造

先日、国会図書館に行ったときに読んだ元勇準博士の論文が実はもう1篇ある。 上博楚簡「柬大王泊旱」について:「人文科学」2007年3月12号、pp.157-170 この論文は、上博楚簡にある「柬大王泊旱」の記事が、どの系統に属しているのかを追及したものだ。「柬…

国会図書館行ってきた

やっと『三才發秘』に目を通すことができた。高校の頃、松山の古書店で見かけて読んだ方が好いかな、と思い続けて30年以上立ってしまった。もっと早くに読んでおくべきだったと思う。ついでに元勇準博士の周易研究の論文を検索して読んできた。元勇準博士は…

我ながらホント阿呆なことやってるな

以前、移動の方位は大圏航路ではなく等角航路になるという話を方位計算の搦手のエントリで説明した。等角航路になるというところまでは良かったのだけれど、それ以降の話が滅茶苦茶だったことに気が付いた。昔、小学校だったか中学校の頃にみた地図帳の付録…

四柱推命の占い方

まあこれに関しては異論・反論はいくらでもあると思うけど、私が講義で指導するならこういう事を言う、ということをリストアップしてみた。 干合、支冲、支合はまずみなさい。 干合はややこしい。 五行の強弱の計算方法は目安でしかない。 特に身強身弱、従…

我ながら阿呆なことやってるな

以前挙げたダイレクションによる四柱推命の大運計算のエントリで、 しかし元々の立運の時間の計算は、陰男陽女では出生時刻から次の正節までの時間を3で割って出すのだから、陰男陽女ではダイレクションの計算は太陽を前進させて計算しないといけないわけだ…

これはさすがに酷い

とった魚拓は↓ http://megalodon.jp/2011-0831-1359-24/ameblo.jp/fknatyomania/entry-11003180778.html私に散々嫌がらせをしてきたアーマーキング君のマイミクのふじやんさんがアメブロやってるわけだけど、8月終了!のエントリ以下のように書いていてのけ…

四課三伝と日干落宮、時干落宮

ホラリーの原型と干支術が融合することによって生まれた六壬神課ではあるけれど、六壬にあってホラリーにないのが四課三伝だ。四課三伝が着目点をしめしてくれることで、占断の筋道がわかり易いことが、六壬のホラリーに対するアドバンテージだと思う。奇門…

タオのプーさん

タオのプーさん 最近、TVでクマのプーさんのCMが流れるようになった*1と思ったら、プーさんの名前である“Winnie”が、通常は女の子に使われる名前であることから、『プーさんは実は女の子』という都市伝説が生まれていたらしい。日本に森ガールがいたとしたら…