2011-01-01から1年間の記事一覧

命占と卜占

個人個人について、その人の特性とその利害得失や一生の間に巡ってくる運勢を占うことを『命占』、個々の出来ごとについてその帰趨を占うことを『卜占』とよんでいる。『命占』で使用される『命術』の代表的なものに、四柱推命や紫微斗数がありこれらは生年…

占いをするということ

占いは大きく2つの公理の基に成立していると考えて良いだろう。1つは、 意味のない偶然は存在しない。 易者が竹ヒゴみたいなものをジャラジャラやっている*1、とかタロウカード*2を1枚ひいてみる、これらは現象としては乱数を発生させていることに等しい。つ…

ついでに透派ショックについて

少年サンデーで『男組』の連載をやっていた頃、文研出版から『中国正統五術占い全書』が出版された。これは、台湾から来られた張耀文公の伝える透派五術を網羅的に紹介したもので、中国正統を謳って一時日本の占い会に多大な影響を与えた。まあこの中国正統…

とにかく不思議なことが好きだった

まあその不思議もジャンルはバラバラだったけど、なんで?と問うこと、そうか!と理解することが何より好きだった。なので様々な分野に手を出していた。思えば小学校の5年の頃だったか、偶然見た教育テレビの通信高校講座の化学Aに魅せられた。まだ白黒放送…

老子と荘子を読んだ

老子―中国古典選(朝日選書―中国古典選 (1009)) 荘子 内篇(講談社学術文庫) id:consigliereさんが7月17日の本棚メモのエントリで、福永光司著の『老子』と『荘子内編』を推薦していた*1ので読んでみた。『老子』と『荘子』のちゃんとした解説書を読むのは、恥…

大石さんがえらく踏み込んだことを書いてた

そろそろホトボリも冷めただろうということで。もう旧聞に属することだけど、大石さんがアメブロでやってる大石眞行の玄学ライフに奇門遁甲を使うということというエントリがあがっていた。奇門遁甲の用法について、ここまであからさまな発言は初めてみた気…

八専と十方暮

本来の八専というものは、壬子日から癸亥日までの12日間において、日干と日支が同じ五行になる日が、壬子、甲寅、乙卯、丁巳、己未、庚申、辛酉、癸亥と集中的に8日発生するところから来ている。六壬では同じような考えに立って、日干寄宮が日支と同じになる…

どっちが怖い

大石真行さんが最近のブログのエントリでこんなこと言ってた。 風の噂によると、、、 下手に質問でもすると、ブッ飛ばされると思われているらしい。 私も初めて会った時に「怖そうで緊張した」と−本人から直接でないにしても−聞かされることがよくあるので、…

山向主客

例えば交渉事があって主人と客が向かい合うとき、主人は坐山の方位の影響を受け、客は立向の方位の影響を受ける。これが戦争になると、遠征軍は客であり立向の影響を、防衛軍は主であり坐山の影響を受ける。相対して向かい合うとき、同じ時間同じ空間を共有…

久しぶりに師を訪ねた

所用で実家に数日帰ったついでに、徳島の御師さんを訪ねた。往復で400kmくらいの長距離ドライブだけど、高速を使えば楽なものだった。奇門遁甲、九字切り、護身法等色々話が弾んで楽しかった。奇門遁甲の八門が八風から来ているという話が出て、「それは景祐…

基本は大事だ

ちょっと前に胎東気学をやってるふうちんさんと、交換教授と称して色々話をした。こちらのネタは一口に方位って言うけど本当はどんなもの?という一般方位論で、ふうちんさんからは胎東気学での実際の方位取りの話を聞かせてもらった。ふうちんさんは、移動…

山向主客

交渉事において、主人は『坐』の影響を、客は『向』の影響を受ける。主人と客が向かい合う時、主人の『坐』と客の『向』は同じ方向なので、どちらも同じ八門を使うことになる。従って八門だけから主客どちらが有利かはわからない。それを判断するために『山…

オリジナルが最上とは限らない

と、圓寂坊の御師さんが言っていた。こういうとき、御師さんが例に出すのは九字で、九字のオリジナルは確か抱朴子に出てくる『老君入山符』の、 臨兵闘者皆陣列前行 であり、通常の九字の、 臨兵闘者皆陣列在前 とは、最後の2文字が異なっている。御師さんも…

魁罡日

四柱推命の吉神凶殺の中で気にする人が多いものの一つに魁罡がある。これは日の干支から出すもので、オリジナルは戊戌と戊辰だったのだろう。現代では庚戌、庚辰と壬辰も魁罡で、戊辰は外れている。そういえば神殺と係わりがあるのかどうか知らないが、戊戌…

太乙混天象の陣

水滸伝の120回本では、宋公達は後に朝廷に帰順して反乱軍や遼軍と戦うのだけど、遼軍の将軍が太乙混天象の陣で宋公達を苦しめる。この太乙混天象の陣は周囲の4部隊それぞれが更に7部隊に分かれていて、二十八宿に擬えられている。周囲の4部隊はそれぞれ、北…

三白の色

秘法!超能力仙道入門紫白九星の中の三白の星って本当は何色?という話は色々あって、高藤総一郎さんはその著書『秘法!超能力仙道入門』の中で、三白の色をハッキリ出していたりする。私にはその説の正否はわからないので色々考えていたのだが、昔々に読ん…

旺相休囚死

なんか断易をしばらく習っている人が、五行の旺相休囚死を知らないという衝撃的な事態に出くわしたので、ちょっとだけ解説しておく。春夏秋冬と土用から季節の五行が決まるわけだけど、 季節の五行と同じ五行が『旺』 季節の五行から生じられる五行が『相』 …

この前、内閣不信任案の行方を占ってみた

今月1日の夜半*1に二階堂.comで、こんなエントリを見かけた。 不信任決議案、可決へ いま、23時38分。いまのところ、不信任決議は可決すると私は見る。明日の夕方になるまで一寸先は闇だが…。実は明日、複数の閣僚らが辞職する。バ菅は終わりだ。 それで、な…

五行の色

旺 相 休 囚 死 自色 子色 母色 鬼色 妻色 射覆で重要な場合が多いけれども、対象物の色を推測しないといけない局面に出くわすことはそれなりにある。こういう場合中国系の占術を使うなら、五行とその旺相休囚死を使って色を出すことになるだろう。色の出し…

御自分、開運の宝石選定とかやってるでしょうに

4月21日の『インド占星術とヴェーダ思想〜人生の四目的〜*1』のエントリに以下ののような記述があって驚いた。 アガスティアの葉、宝石療法、タントラリズム、薬物によるカルマからの解放等々、妖しげなオカルティズムや黒魔術から自らの身を守らなくてはい…

奇門遁甲 - Wikipediaに大幅に手を入れた

奇門遁甲 - Wikipediaに大幅に手を入れた。編集合戦になって、運営に乗り出してもらうことになったけど、相手が沈黙して終わった模様だ。独自研究はスッパリ消させてもらった。徐世大の説なんて載せてる周易と、風水の名前は易の水風井から来てる*1なんての…

ダイレクションによる大運計算

以前あけた定気と恒気の二十四節気のエントリで、以下のように書いた。 ただ四柱推命で定気法二十四節気を全面的に採用するとした場合、大運の算出をどうするか?が最大の問題になると思う。私だったらどうすだろう?例えば、1年1日で太陽のダイレクションを…

武術方面の奇門遁甲ってどんなものなんだろ?

出所した山口組六代目司忍組長のファッションが一部で話題になってたけど、私の眼を引いたのが組長宅の門だった。 上のストリートビューでは丁字路の突き当たりに門が位置しているので、私の目からは丁字路の形殺を逸らせるために門が傾けてあるようにみえた…

納甲と納音

以前から断易で使う納甲の干支は注意深く決められているのではないかと考えていたのだけどやっぱりそうだった。火珠林の納甲の干支とその納音を表にしたものを以下にしめす。 納甲 納音 八卦 初 二 三 四 五 上 初 二 三 四 五 上 乾 甲子 甲寅 甲辰 壬午 壬…

太白陰経についての論文

Wikipediaで太白陰経をめぐっては、以下のように色々あったわけだ。 『神機制敵太白陰經について』ノート:干支 - Wikipedia 『太白陰経は唐代に成立した文書でないのですか』ノート:奇門遁甲 - Wikipedia こちらの主張は、 遁甲巻における『徴明』の使用 『…

これは癇に障った

Chikirinの日記の今日のエントリ「そうだ、選挙、行こう」は、私にとって非常に癇に障る内容・表現だったのでdisることにする。まず表現の部分 原発問題が起こってから、「海外メディアの報道と日本のメディアの報道が余りにも違う。これはなぜなのか」的な…

東北関東大震災

被災された皆様には御悔み申し上げます。無事な皆さんは、拾い物ですが以下をどうぞ。

定気と恒気の二十四節気

1年を時間的に等分割して得られる恒気法の二十四節気が、太陽黄径に基づく空間分割の二十四節気に改められたことによって発生する問題について、これまでこの日記でも何度かネタにしてきた。 太陰太陽暦と中気 時間分割、空間分割、それぞれの起源 四柱推命…

平安時代の陰陽師

『新猿楽記』(しんさるがくき)という平安時代中期の書籍がある。Wikipedia - 新猿楽記によると、著者は藤原明衡、平安時代中期の儒学者・文人であり、その内容はWikipediaによれば、 ある晩京の猿楽見物に訪れた家族の記事に仮託して当時の世相・職業・芸…

簠簋内伝

風水と家相の歴史 以前、はてな日記で『風水と家相の歴史』を紹介したけれども、そのとき陰陽師の使う相地の術のテキストとして『簠簋内伝』が挙げられていたのでアレっと思ったことがある。『簠簋内伝』は晴明に仮託されたテキストで偽書の類であって大した…