2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

江戸期の興味深い占術

『陰陽道・修験道を考える』を読む(その2) 現代思想から臨時増刊号として『総特集◎陰陽道・修験道を考える』を読み続けている*1。収録されている論文に、 マティアス・ハイエク「江戸時代の占書と陰陽道」pp. 136-150 がある。著者のマティアス・ハイエク…

色々思い出したので書いておく

2つの黄道十二宮 現在、ホロスコープ占星術には、黄道上での位置が異なる2種類の黄道十二宮が存在している。一つは現時点での春分点を白羊宮の0度とする“tropical”な黄道十二宮と、2000年前くらいの春分点を白羊宮の0度とする“sidereal”な黄道十二宮だ。大ま…

ムック本というにはゴツイ

『陰陽道・修験道を考える』を読む(その1) 現代思想から臨時増刊号として『総特集◎陰陽道・修験道を考える』が出た*1。ムック本ということだけど、分厚くて最終頁は462頁だ。私は祖父が山伏だったこともあって陰陽道の諸技術の民間普及に修験も大きく関わ…

蝕奏

2021-05-26の月蝕の影響を占ってみる 陰陽道研究家の木下琢啓先生が「天文博士は急ぎ蝕奏を出すべし」とtweetしてた。ビビッと来たので六壬でMundane*1の真似事をすることにした。 26日の月蝕は皆既月蝕*2で東京で20時18分42秒くらいに蝕が最大となる。とい…

安倍泰茂卿の失物?占

失物というには、あまりに重大な 平家が壇ノ浦で壊滅した時に、三種の神器の一つである草薙剣が安徳天皇と共に海中に没してしまう。司令官義経最大の失策だろう。そして草薙剣が回収できるかどうか占えと神祇官と陰陽寮に諮問があった。陰陽寮では大蔵省に異…

虚空蔵求聞持法絡みでだらだらと

三奇 奇門遁甲には乙奇、丙奇、丁奇の三奇がある。それぞれ別名があって、乙奇は日奇、丙奇は月奇、丁奇は星奇ともよばれる。日月はそれぞれ1つしかないのに星は沢山ある。ひょっとすると星奇の星も特定の星の可能性があるのでは?という疑問を提起したこと…