三白の色

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秘法!超能力仙道入門

紫白九星の中の三白の星って本当は何色?という話は色々あって、高藤総一郎さんはその著書『秘法!超能力仙道入門』の中で、三白の色をハッキリ出していたりする。私にはその説の正否はわからないので色々考えていたのだが、昔々に読んだ水滸伝に出てきた九宮八卦陣は確か中宮を占める部隊は黄色だったなと、思い出した。まあ40年くらい前に読んだので記憶のアヤフヤということで確かめることにした。中国古典文学大系の水滸伝(中)の、第76回のタイトルは『呉加亮四斗五方の旗を布(し)き、宋公明九宮八卦陣を排(つら)ぬ*1』で、悪役の童貫が軍を率いて梁山泊を攻めるのを、宋公達が迎え撃って完勝する回になっている。

九宮八卦陣は、大きく9つにわけた部隊を一坎、二坤、三震、四巽、五中、六乾、七兌、八艮、九離の九宮八卦に擬えた布陣で、巨大な方陣という感じだ。余談だが、九宮はこのように周囲の八宮に中宮を加えたものというのが標準的な理解で、紫白九星を『九宮(くぐう)』とよぶのは透派独特の用法くらいに思っておいて十分だろう。

読み返してみると、やはり40年前の記憶はアヤフヤなもので、中宮の色は黄色だが、四正の色は五行の色そのままで、四隅の色は隣り合う四正の色の混色だった。ということで水滸伝から三白の色を読みとることはできなかった。残念。

*1:そういえば、奇門遁甲の作盤で活盤の別名が排宮だった。