周易に侵蝕された気学

三白九紫

気学において太乙九宮術の基本である三白九紫の概念を捨ててしまった*1ために、色々な問題が出ているように思う。最も大きい問題は一白の扱いだろう。一白は名前の通り三白の一つであって本来は吉星であり、凶殺を抑える働きがあるはずなのだが、小成八卦の坎卦が割り付けられているために気学では凶星として扱われている。

しかし太乙九宮術の末裔の一つである奇門遁甲を見ればわかるように、三白九紫と定位を同じくする開休生の三門と景門は吉門になっているし、金函玉鏡でも三白九紫と定位が同じ青龍・太陰・太乙と天乙もまた吉星である。九天星の天蓬星が凶星であることの方が例外というべきだろう*2

三白九紫を基本にしながらも個人差を見ることができる、新しい九星術が生まれても良い頃ではないだろうか。

*1:ハウスを捨てた占星術みたいなものか

*2:天蓬星の象意こそが坎卦が基本になっていると考えられる。