2017-01-01から1年間の記事一覧

論旨に大きくは影響なかった

『筮前の審事、筮後の審事』に、 こんもの筮前の審事とよばんよ。あたな易学通変とかまともに読んだことないろう。 と、コメントが付いたので、私の筮前の審事についての理解が正しくなかったのかと思ったら、どうもコメントした人が言いたかったのは、 この…

コンセプトに新奇性がなかった

本論に入る前に、ブックマーク・コメントの訂正を御報せしておく。私の8月22日のブックマーク・コメントだが、 実際の星座と『黄道十二宮』の区別がついてない妄言。 から、 実際の星座と『黄道十二宮』を意図的に混同した暴言。 に訂正した。理由は8月23日…

トロピカルな座標系の意義

ついでに言っておくと、西洋占星術が何故トロピカルな座標系を採用しているかというと、サインと季節の対応をサインと星座の対応よりも重視しているからだ。暑さ寒さも彼岸までといわれるように、春分を過ぎると急速に春めいてくる。かってはその季節の変化…

暴言とそれに感動する人

いや驚いた。これに書かれているのはちょっと西洋占星術を齧った人間からすると暴言以外の何者でもないのだが、書き手の酒井日香さんはこういう暴言をよくする*1人なので「ああ、またか」なのだけれども、この暴言に感動する人がいることには本当に驚いた。…

天社神道禁止令

本当は高橋圭也さんとかが発信している情報を追跡してもらうのが善いとは思うけど、チャネルは多い方が善いだろう。明治三年閏十月十七日に発布された太政官布告七百四十五号は、天社神道禁止令とよばれている。内容は以下の通り、 従来天社神道ト唱ヘ、土御…

筮前の審事、筮後の審事

加藤大岳は昭和の易聖とよばれていて、明治の呑象翁から数えると、大雑把に100年に一人の天才といえるだろう。では、加藤大岳のどこが易聖と言われるまでに凄かったかというと、多分、正しい卦を得る能力でも、卦を解釈する能力でもなかったと思う。加藤大岳…

ジオマンシーと易経

高橋桐矢さんがまとめたジオマンシーのシンボルの一覧を見ていて気がついたことがある。易経における卦の並べ方は既に原理が不明になって2000年くらいは経ってしまったと思うけれども、それでも誰が見ても解る部分がある。つまり、 奇数番目と偶数番目の卦が…

夏コミ新刊入稿

今夏の占術夜話は夏に負けない熱さです。なんと64ページ。

今年の夏コミも出ます

配置は【3日目・日曜日・東地区「Q」ブロック 30b】、【占い館みーしゃと椎羅】です。当日、私は兄の初盆で居ませんが、宜しく御願いします。『ヘイズ中村魔術研究会』さんの隣です。新刊の案内等は、大久保占い研究室の『占い館・みーしゃと椎羅 出版物の…

占い交流会

占いカフェ&バー燦伍(さんご)さんで開かれている毎月第1火曜日恒例の占い交流会に占い師として参加します。次回は8月1日です。周易と六壬の用意をして行きます。イベント価格なので10分1,000円です。聞かれたことには答えるつもりなので、六壬の講習代わ…

港日友好占い師大宴会

7月4日の土曜に香港から李老師を迎えて、港日友好占い師大宴会が開かれた。大石眞行さんも同席していて、大石さんの突っ込みに李老師がそれ以上の情報で返すという流れで、ものすごく盛り上がった*1。李老師によると、香港では日本の占い事情にかなり興味が…

奇門遁甲

圓寂坊の御師さんから奇門遁甲の全伝の伝授を受けたのが2010年の3月だから、もう7年前になる。それ以前に黒門さんから色々盗ませてもらっていたので、伝授に必要な期間は正味1日くらいだった。そうは言っても奇門遁甲の呪術的な部分、特に玉女閉局法における…

占い交流会

占いカフェ&バー燦伍(さんご)で開かれている毎月第1火曜日恒例の占い交流会に占い師として参加します。次回は7月4日です。周易と六壬の用意をして行きます。イベント価格なので10分1,000円です。聞かれたことには答えるつもりなので、六壬の講習代わりに…

易伝

数百年から千年くらいの時間を経て易経が成立してきたことが考古学の進展によって明らかになってきた。古くからの卜辞の集積から卦画や爻辞が徐々に今の形を整え、卦辞や卦名が決まり、易経の『経』の部分が確立し、次いで『伝』が整備されて易経が今の形と…

オッカムの剃刀

オッカムの剃刀という哲学用語がある。これは「説明に必要のない概念や言葉は切り捨ててしまえ」という主義を意味する用語だ。易経の爻辞に頻出する『貞』だが、これを『ただしくあれ』と解釈すると『貞凶』や『貞吝』の解釈において『貞』についてクダクダ…

西方よりのインパクト

中国の占術は大きく2回に分けてホロスコープ占星術からの強い影響を受けた。1st Impact は戦国時代から前漢にかけてで、この時『六壬神課』が生まれた。六壬神課の課式には『昴星課』と名付けられたものがある。昴星課では陽の日は天盤酉の下を陰の日には地…

ハーフサムによる相性診断

割と好評な『ハーフサムによる相性診断』だけど、Google先生に『ページがモバイル フレンドリーではありません。』と怒られるので『ハーフサムによる相性診断(モバイル版)』を作ってみた。誕生日の判っている有名人との相性を調べるのが、結構な暇つぶしに…

還暦になったし、ちょっと振り返ってみるか

中学の頃に祖父の法事で京都書院を通じて泰山全集に出会ったのが、本格的に占術にのめり込んで行く切っ掛けだった。後半は半ば意地になって全集を揃えた。高校の頃に透派ショックの洗礼を受けて、大阪大学では手相研に所属して大学祭のシーズンには女子大回…

連山易の竹簡が出土

易の伝説では、周易以前に帰蔵易と連山易があったとされる。帰蔵については、1993年に湖北省紅陵県荊州鎮郢北村王家台15号秦墓から出土した竹簡資料の記述が、輯佚書に見える帰蔵の佚文と一致していた。このことから帰蔵易の存在の可能性が高く、前掲資料は…

論語の中行、易経の中行

論語には以下の様な孔子の言葉が残されている。 子曰、不得中行而與之、必也狂狷乎、狂者進取、狷者有所不爲也。(大意)先生が言われた。「中庸の徳を行う人が得られないとき、私が付き合うのは、狂か狷の人だね。狂の人は世間のしがらみがないので進取の気…

『貞』私は『問う』と読み、そう解釈する

考古学の進展に伴って易経を読むに当たって、考古学の成果を取り入れるのは当然だと私は考えている。例えば『貞』、この文字は神意を問うという意味であり、問うと読みそう解釈するべきというのは、考古学の成果を知っている人間にとっては当然であり、そち…

やっと復活

時々、CGIが動かなくなるということで、Office HOKUTOを、the-fortunetellerの方でミラーしたわけだけど、こちらもOSの版上げ以来もたもたしていたせいで、本日やっと紫微斗数まで動くようになった。もたもたしていた御詫びといってはなんだけど、こちらは作…

『中筮法疑義』に疑義

圓寂坊の御師さんが九字を例にオリジナルが常に最良とは限らないと言っていたわけだ。周易も近年の考古学の進展に伴って、易以前の易についての知見が深まってきた。それは植物つまりキク科の蓍を使っていくつかの数字を出して、その数字のパターンで占うと…

五行大義

五行大義という中国で随の頃に書かれた書籍がある。これの完本は日本にしか残ってなかったと五行大義-Wikipediaにはある。今だとやはり中村璋八先生の五行大義が一番知られているのではないだろうか。内容は、中国占術で使用する用語の百科辞典といった感じ…

月刊ムーで取材を受けた

2月9日発売の月刊ムーの3月号に登場した。 辛酸なめ子さんがもってる連載の『魂活道場』で取材を受けて、周易について色々と話をしたり占ったりしてきたわけだ。何故、こういう仕事が私に回ってきたかというと、ヘイズ中村さん経由で色々と人の繋がりができ…

兆しを読む

例えば、GoProみたいなものとかレコーダを常時装備した上で血圧・脈拍その他の生理反応についてのセンサを付けまくって、あらゆる見聞きしたもの感じたものをライフ・ログとして記録して行くとする。少なくともデータ・ストレージの容量は既に十分なものがあ…

十二建除

十二建除は日本では『暦の中断』とか『十二直』と呼ばれている。かっては重用視されていたのだけれども、省みられなくなって久しい。日本での十二建除の訓は本来とは異なっているのではないかというのは、『建す』や『秦に踏みつぶされた楚の十二建除』で述…

正月とはなりました。

本日09:07に朔ですので、本日は一日です。この朔望月は雨水を含みますので、本日は元日です。丁酉年なので私も還暦となりました。ユニクロの赤いウルトラ・ライト・ダウンを着てこれを書いてます。昨年末にPCが壊れて時間がかかっていますが、ようやく新し…