透派と松田隆智さんもしくは武壇

私の中でペアリングされているもの

知人がtwitterにあげていたYouTube動画でちょっと驚いた。


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馬賢達公が松田隆智さんの師匠と紹介されていたのだ*1松田隆智さんは元々は台湾で劉雲樵公が開いた『武壇』で学んだ人で、武壇と孟村では同じ八極拳といってもずいぶん風格が異なっている。方や大陸、方や台湾だし、馬賢達公もよく教える気になったなと思った。

私にとって松田隆智さんと透派五術はペアリングされているというのは、ここでも何度か書いたことがある*2。なので私のイメージは、

透派ガチガチの人が鮑黎明先生に四柱推命習いにきたとか、黒門さんに奇門遁甲習いにきたとかで、教える方も気にせず教えた。

みたいな感じだった。

まあ確かに松田隆智さんも透派掌門だった張耀文さんもちょっと調べるだけで明らかに間違ってると分かる話を時々してた。
例えば松田隆智さんの「日本の棒術や槍術には纏絲勁が無い」なんていうのは、その最たるもので「尾張貫流」を見てから言えと言いたくなる。


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張耀文さんも「滴天髄の春よく秋よしは、一年中好いということなのに阿部泰山はそれを知らずに訳してる」とか言ってたけど、泰山の『滴天髄和訳』を読めば、ちゃんと一年中好いと書いてあるわけだ。

それとネタ元が透けて見える時があるのも共通してる。
拳児』で剛侠太郎が頂肘で木を枯らすエピソードは、沈起鳳の『諧鐸』の中の『惡餞』で、髭の男が木に抱き付いて枯らす話から採ったもの*3だろうし、佐藤文栞さんの『家相入門』に出てた「奇門遁甲を使って木を2本植えておくと泥棒が来ても迷って疲れ果てて、朝に疲れ果てた泥棒を簡単に捕まえることができる」は、紀昀の『閲微草堂筆記』の奇門遁甲で泥棒を捕まえる話*4が元ネタだろう。

*1:上小達公とかどう思ったんだろ。

*2:例えば『中国正統って何?』のエントリとか

*3:武術雑話』のエントリ参照

*4:閲微草堂筆記』のエントリ参照

ネタのたな卸し

選吉に使えない卜占術って無いよね

どこかには「奇門遁甲は卜占術であって方位には使えない」という説があったりするらしい。
少なくとも時刻トリガの卜占術で方位選択に使えない術はないだろう。奇門遁甲は九宮がベースなので8方位から選択できるし、六壬神課なら十二支ベースなので12方位から、太乙神数なら十二支+四隅の16方位から選択できる。時刻トリガなので前もって作盤・立課してどの日どの時にどの方位を採るか考えることもできる。

周易だって方位採りに使うことができるだろう。
実際に実験とかしたことは無いけれども、アイデアなら幾つかは出て来る。頭の中にしまっておいても仕方がないのでネタのたな卸しをして頭を軽くすることにした。

一番簡単に出てくるのは、得卦が吉なら上卦下卦で得爻の入ってる方の八卦の方位を使うことだろう。梅花心易を応用したらもう少し複雑なこともできるかもしれない。
次に出て来るのは混ぜるのは危険とはいえ、六爻に納支してその方位を使う方法は充分に考慮対象だろう。得卦が吉なら得爻十二支の方位をそのまま使えば良いし、凶なら得爻十二支を制する十二支方位を使えば良い。制するとしても刑冲はちょっと使い難いとは思うけど。
後は玄空大卦とかの羅盤に刻まれた卦を使うのもあるだろう。当然、本来の使い方とは違うけどね。

まあこれくらいなら誰でも思いつくことだと思う。

方位二つの顔

星と門

これまで一口に方位といっても複数のカテゴリがあることを匂わせてきた。そしてそれは拡散律速型と界面律速型の2つに大きく別けられるんじゃないかということを仄めかしてきた。

まあ、みんな何を言っているのか分からなかったと思う*1
私の奇門遁甲も師伝になって久しい*2し、師匠の圓寂坊さんから好きなようにして良いと許可をもらってるので、仄めかしとか匂わせは止めることにした。

  • 拡散律速型方位とは星の方位
  • 界面律速型方位とは門の方位

ということだ。『星の方位』とは九星の方位で、『門の方位』は奇門遁甲の八門は勿論、六壬と重なる天三門、四地戸、私地門も門の方位*3だ。奇門遁甲の九天星は星なのか門なのか、今の所判断が付きかねている。

今日はリフレッシュを兼ねて方位採り*4をして来た。目的地は『道の駅 かわうその里・すさき』だ。Google Map はルートの候補を3つ出してきた。

拡散律速型方位は衝突断面積とか平均自由行程を考えると、以前の考察通りどのルートでも方位の効果としては同じになるはずだ。

ところが界面律速型の門の方位だと、移動中にどの坐向の方位をどれだけの時間取り続けたかの積算になるので、Google Map の青い推奨ルートと高速を使って大回りするルートでは全く異なる方位の効果になるだろう。まあ何となく星でも門でも似たような効果になりそうな日を選んで青のルートで往復した。

目的地の『道の駅 かわうその里・すさき』は、かわうその里というだけあって、近くのローソンの上にカワウソのちぃたん☆がいた。

twitterでは“ちいたん”とビミョーに間違った名前書いてごめんね、ちぃたん☆
と思ったら、カワウソの“しんじょう君”だそうだ。教えて下さってありがとう*5

リフレッシュできそうな方位を採ったけど、出発前の予想と比べると割とリフレッシュできたと思う。

しかしまああれだ、元々は時盤くらいしか無かった奇門遁甲だけど、1日1局の日盤で門の効果があるというのが黒門さんが身体はった実験での結論なわけですよ。だから黒門さんは1日1局の日盤も教えてる。透派の人はこの件については黒門さんに感謝してもバチは当たらないと思う。

*1:黒門さんを除く。

*2:以前は正当でないルートから得た知識だった。

*3:天馬太冲は除外しておく。

*4:『取り』よりもこちらの方が気に入っている。幾つかの方位の中から採用したという気分を込めている。

*5:※2022-11-16追記

外注完全終了

所を得る六親





私の命式だと月干に比肩、年干に偏財、年支の中に正印がある。これらは兄、父、母に対応する通変になっている。年柱は両親、月柱は兄弟姉妹の場所なので全て所を得ている。6年前に兄が、昨年に父が、そして先日母が亡くなったので所を得た六親が全て亡くなったことになる。所を得た六親が生きているということは、言ってみれば自分の運命を外注に出していることになる。父母が亡くなって外注が終了した。60代半ばになってやっと親離れできた感じだ。

なお今の私の通変の六親への対応付けは、かなりガチガチに性別と正偏に拘っている。
私は男に生まれたので、正印を母、正印の夫*1である偏在が父、男の兄弟は比肩ということになる。男にとって子供は配偶者である正財が生み出すもので、男子なら偏官、女子なら正官となる。
女性の場合は母は同性なので偏印、父は正財、兄弟は劫財、姉妹は比肩、子供は男子なら傷官、女子なら食神になる。
まとめるとこんな感じ。

今の御時世に合ってないかもしれないけど今はこうしている。

ところで私の両親は自分の誕生日に関心のない人達だったので、介護に関わるようになってやっと両親の誕生日を確認した。母が亡くなってやっと母の命式を出してみたら、ちょっと珍しい生まれだった。生時は不詳だけどこんな感じになる。





年月日で寅卯辰の方合が成立している。そのうち生時推測でもしてみるか。

*1:つまり正印の正官

晋五爻

母が亡くなる少し前

母が亡くなる前に転倒した。入居しているシニアマンションに面会に行った時の印象は、

遂に負けん気が枯渇したか

だった。母は負けん気が強く、股関節を脱臼した後も厳しいリハビリを乗り越えて歩行器を使ってかなり歩けるようになったりしてたので、負けん気のある間は生きているだろうと思っていた。なので今年中だろうなと考えた。

それでも自分の通院もあり様子も落ち着いていたので、10月は少し長く帰宅することにした。ところが10月23日にシニアマンションから、母が口からの飲食が困難になったので点滴をすることになったという連絡があった。点滴といっても水分補給で、両親共に積極的な延命は必要ないと言っていたので栄養の点滴ではない。予定を切り上げて通院の後に急いで実家に向かった。その時、どれくらいもつのかを問うて筮を執った。

晋五爻を得た。晋は日の出の卦だが下卦の坤は老母であり老母が天に昇る象に見える。しかも得たのが五爻だ。多くの場合、爻位が五爻という場合は just on time なので、割と早いなと覚悟した。

念のために易で最も信頼している玄珠さんの解釈も聞いてみた。

晋は進だし、小成震や離は速いと思われます。
また、「坤の地を離れる」と読める卦でもあります。

一般に病占では吉卦ほど悪い傾向があるようです。

ということだった。

覚悟を決めて実家にもどったのが10月26日で11月7日の早朝に母が亡くなった。
五爻にしてはよくもったなと思わないでもなかったけど、やっぱり早かった。前日、面会した時に少し目を開けて反応してくれたので、まあ別れの挨拶はできたかなと思っている。

“忙しい系”再び

killy killy JOKER

以前の『日々のアニソン』のエントリで、勝手に“忙しい系”に分類したアニソンを2つ程紹介した。先日急遽、ロングドライブすることになって、私と次女で交代で運転した。その時、次女がかけていたアニソンが“忙しい系”で気に入ったので購入した。どうも“忙しい系”は好きらしい。

アニメは未見だけど美少女がカードバトルするそうだ。そのアニメ“selector infected WIXOSS”のOPはこれ。


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フルだとこちら。


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めっちゃ気に入ったので amazon music で購入した。

運命に手招きされ彷徨う明日は……

から一気に畳みかけて来る感じがとてもいい。

ジジイの仕事

FSHISO

ジジイの重要な仕事に、若い衆から嫌われても必要な昔話をする、というのがある*1。で twitter 社の混乱に絡めて昔話をすることにした。

関係者以外は誰も覚えてないと思うけど、パソコン通信で独り勝ちだった NIFTY-Serve のサービスの1つであった FORUM のコンテンツの中に『現代思想フォーラム(FSHISO)』があり、そこで発生したイザコザが訴訟にまで至った。この訴訟はネットを舞台にしたものでは日本初だった。原告は FSHISO で非道な扱いを受けたというユーザーで、被告は原告を誹謗する発言をポストしたユーザーと FSHISO のフォーラム・マネージャ*2NIFTY-Serve だったと記憶している。

被告の中でフォーラム・マネージャとその賛同者グループは自らの立場を主張するべく書籍の出版を計画し、その書籍に NIFTY-Serve の担当役員からの原稿も乗せるべく、その担当役員と折衝していた。まあ被告となったフォーラム・マネージャはイザコザが起こった後の後始末のために選任されたようなもんで、それで更に訴訟沙汰というのは気の毒といえば気の毒だった。で、 FSHISO本は被告のフォーラム・マネージャの後任の時代に出版に向けて活動が開始された。

で、私は FSHISO本の出版計画の頃には、反体制派で運営チームの刷新のために運営チームのトップであるフォーラム・マネージャを辞任に追い込むべく暗躍していたわけだ。
FSHISO本に NIFTY-Serve の担当役員を巻き込もうとしていたのを察知した私は、件の担当役員に「それはやめるべきです」というメールを個人的に送付した*3。それが影響したのかどうかは分からないけれども FSHISO本には NIFTY-Serve からの寄稿は載らなかった。私のメールが影響したのなら、私の暗躍で唯一となる『明白に良い結果』となった行動だったと今でも思っている。

NIFTY-Serve は場を提供しているだけだったので、自らが被告であったとしても原告、被告のどちらか一方に肩入れしてはいけない、それが私の考えで当時から今でも変わってない。
ま、私からの一方的な見解なので、文句のある人はコメントをどうぞ。

twitterNIFTY-Serve も所詮は私企業なので、そこが公平な言論の場というのは期待し過ぎだろうと思う。それでこんな tweet をした。

*1:私の信念だ。

*2:言ってみれば、モデレーター

*3:運営チームからは恨まれたらしい。