晋五爻

母が亡くなる少し前

母が亡くなる前に転倒した。入居しているシニアマンションに面会に行った時の印象は、

遂に負けん気が枯渇したか

だった。母は負けん気が強く、股関節を脱臼した後も厳しいリハビリを乗り越えて歩行器を使ってかなり歩けるようになったりしてたので、負けん気のある間は生きているだろうと思っていた。なので今年中だろうなと考えた。

それでも自分の通院もあり様子も落ち着いていたので、10月は少し長く帰宅することにした。ところが10月23日にシニアマンションから、母が口からの飲食が困難になったので点滴をすることになったという連絡があった。点滴といっても水分補給で、両親共に積極的な延命は必要ないと言っていたので栄養の点滴ではない。予定を切り上げて通院の後に急いで実家に向かった。その時、どれくらいもつのかを問うて筮を執った。

晋五爻を得た。晋は日の出の卦だが下卦の坤は老母であり老母が天に昇る象に見える。しかも得たのが五爻だ。多くの場合、爻位が五爻という場合は just on time なので、割と早いなと覚悟した。

念のために易で最も信頼している玄珠さんの解釈も聞いてみた。

晋は進だし、小成震や離は速いと思われます。
また、「坤の地を離れる」と読める卦でもあります。

一般に病占では吉卦ほど悪い傾向があるようです。

ということだった。

覚悟を決めて実家にもどったのが10月26日で11月7日の早朝に母が亡くなった。
五爻にしてはよくもったなと思わないでもなかったけど、やっぱり早かった。前日、面会した時に少し目を開けて反応してくれたので、まあ別れの挨拶はできたかなと思っている。