八宅の理気

大遊年変爻法

風水の八宅の理気の基本は大遊年変爻法で、変爻法というだけあって宅卦もしくは本命卦がどのように変化して後天八卦になったかを基本にしている*1
例をあげてみよう。宅卦が離の時、離宮は不変なので伏位、坎宮は全爻変なので延年という具合だ。私が風水を習った陳俊龍先生はちゃんと本来の形で、上爻変は生気、中下爻変は天医……と教えてくれた。

ただこの八宅の理気を覚える方法には、ちょっとした便法がある。それが帰蔵法を使った方法だ。帰蔵法は論理式での排他的論理和と同じ操作だ。排他的論理和を“⊕”と書くことにすると、

陽⊕陽=陰
陰⊕陽=楊
陽⊕陰=楊
陰⊕陰=陰

となる。元の爻の陰陽に関わらず陽爻を帰蔵すると陰陽が反転し、陰爻を帰蔵すると元の爻の陰陽が保持される。
つまり陽爻を帰蔵するということは変爻するということと等しい。なので大遊年変爻を小成八卦でしめすことができる。
結果を表にすると下になる。

全爻中下上下下爻 上中中爻上爻不変
延年天医六煞禍害 五鬼絶命生気伏位

あとは「延天六禍五絶生伏」とか呪文を覚える感じで小成八卦と大遊年変爻を対応させることができる。

なお宅卦や本命卦と同じ八卦の宮は伏位、全爻変の宮は延年になるので、手持ちの八宅の本を一度くらいはチェックした方が良いと思う*2

*1:同じく二十四山に振った小成八卦と宅卦ないし本命卦の変化を見る小遊年変爻法がある。

*2:間違った図が出ている本を見たことがある。