『明治』という元号

易経から採ったとはいうけれど

『明治』という元号易経説卦伝の、

聖人南面而聽天下嚮明治
(聖人南面シテ天下ヲ聴キ、明ニ(ムカ)ヒテ治ム)

から採った*1というのが公式見解だ。

ところが明治という元号には隠された真の意味があるという説がある。
日本で江戸幕府が成立してほどなく、中国では満州族漢民族の明を滅ぼして清(大清)を建国するという大事件が発生している。江戸幕府は清を中国の新しい王朝とは認めず蕃夷として扱った。漢民族ではなく満州族という蕃夷が立てた国は中国ではなくて蕃夷というわけだ。

そして明治とは「(みん)()」であって、日本こそが正しく明を後継する国家であるという宣言こそが明治という元号に込められた真の意味であるという説があるわけだ。この説には明で採用された一世一元*2が明治から採用されているという傍証すらある。

面白い説だと思う。
でもこれが本当なら、あまりにもあからさま過ぎると思う。

*1:原文は雨粟莊さんの所の易經-説卦傳から拝借した。

*2:皇帝の代替わりで改元し、次の皇帝までは改元しない。