貴人歌

どうも韻を踏んでるぽい

縁あって陳俊龍先生*1の中原派紫微斗数を学ぶことができているのだけど、目標は表を見ずソフトも使わないで命盤を出せるようになることなので中々厳しい*2、特に四化星の表は覚えるしかないので難渋している。

それで紫微斗数の天魁・天鉞は夜貴人と昼貴人なので貴人歌を使う。中原派の貴人歌は以下だ。

甲戊兼牛羊
乙己鼠猴郷
丙丁猪鶏位
壬癸兎蛇臧
庚辛逢虎馬
此是貴人郷

末尾の文字を拾って音読みを採ると、

  • 1句-羊“よう”
  • 2句-郷“ごう”
  • 3句-位“い”
  • 4句-臧(蔵)“ぞう”
  • 5句-馬“ば”
  • 6句-郷“ごう”

となる。2句と5句が外れているけれども他は“-おう”の韻を踏んでいるみたいだ。
2句の『位』は同じ声符で“りゅう”の音を持つ『粒』があるので同じ音だったとすると、これもまた韻を踏んでいると考えてもよさそうだ*3。5句は他と形式が異なっている。2~4句は「(十干)(十干)(十二支命獣)(十二支命獣)(脚韻)」の形式なのに、5句は他と形式が異なっている。2~4句は「(十干)(十干)逢(十二支命獣)(十二支命獣)」の形式になっている。『逢』が末尾から移動してきたとすると“ほう”の音を持つので、原型だと脚韻が揃っていた可能性が高い。

なお韻の文字は異なる文字を使うのが通例なので、6句も原型だと『郷』ではなくて他の貴人歌のように『法』で終わっていたのではないだろうか。

中原派の貴人歌だと十二支命獣の並びは夜貴人、昼貴人の順と解釈するので、辰-戌のラインに対して夜貴人と昼貴人が対称性をもって綺麗に分離する。本来の貴人歌が良く残っているのではないだろうか。
もっとも.私がこの貴人歌を六壬で採用するかどうかは、また別の話ではあるのだけど。

*1:風水の師でもある。

*2:もっとも中原派では十四主星と六吉八凶+四化星なので出す星の数はそんなに多くない。

*3:『立』も呉音だと“りゅう”だ。