皆既月蝕
2022年11月02日の夜に皆既月蝕*1が発生する。東京で蝕が最大となるのが 19h59.2m JST で、東京での地方時だと20時18分くらいなので戌刻に当たる。なお月蝕が最大となる前から月による天王星の隠蔽である星蝕が始まる。
この不吉な天体現象について六壬によるマンデンを試みることにする。月蝕、星蝕とも戌刻で代表させて問題ないだろう。また月蝕図は満月図の1種なので有効期間は通常は次の満月の12月08日までということになるだろう。
かなり剣呑な課式になった。まず初伝発用が酉宮の功曹(寅)で太陰が乗じている。この時、木行である功曹(寅)が地盤酉と本地が酉の天将太陰の両方の金行から剋されている。これを夾剋という。六壬では夾剋を忌み、どこにあっても凶とする。発用が夾剋を受けるのは咎殃格夾剋と言って勿論凶だ。
今回の夾剋は発用に止まらず、中伝の小吉(未)の土行が地盤寅、天将青龍(本地寅)から夾剋、末伝の神后(子)の水行も地盤未、天将貴人(本地丑)の土行から夾剋を受けていて、三伝全てが夾剋を受けているという酷い形だ。
発用の地盤酉はホロスコープ占星術では7室に当たり、拙訳の『キリスト教占星術』の7室の記述でマンデンに使えそうなものとして、
その年の春分図における7室は、戦争か平和なのかに関わらず、戦争に勝利するのか、誰が乗り込んでくるのか、亡命、逃亡、消滅、国外から起こす訴訟といった事態に陥る最悪の誰かを表します。
がある。これは春分図に限った話ではないだろう。国外からの何かの来訪や国外からの訴訟をしめしていると考えられる。北朝鮮がミサイルを撃ちまくるのかもしれないし*2、ロシア、中国、韓国辺りからの訴訟かもしれない。重要人物が亡命するとしたら日本は除外するだろうから、亡命騒ぎは無いと思う。
中伝は寅宮で2室に当たり、これは経済をしめしている。日財なので直接になら物価ということになるだろうか。小吉は太常の本地であり飲食に関係しているので、食料品の高騰をしめしているのかもしれない。
末伝は未宮で9室=遷移宮に当たり、これは外交だろう。貴人が乗じているので日本の宗主国のUSAと見るなら、外交面でUSAからの援助が期待できないことになる。
ということで、木下先生からの諮問に対して、こう回答した*3。
月蝕日者日本国令和四年十一月八日。
— 北斗柄@野巫の六壬者 (@hokutohei) November 2, 2022
東京蝕最大戌刻。占日乙丑時加戌功曹臨酉為用、将太陰。中、小吉青龍。終、神后貴人。卦遇重審。
推之、三伝皆受夾剋。吉皆無。用酉宮、凶来海外。中寅宮当経済、飲食高騰。終未宮当遷移宮司外交、米国援助得難。
日本国令和四年十一月二日 工学博士 松岡秀達 https://t.co/WakDdUXXFC
外れることを祈っている。