式盤について補足
呪物としての式盤を完成させるためには開眼が必要になる。道教式開光点眼の作法は醮とよばれている。式盤の醮では供物に脯、多分ジャーキーのようなものが入っている*1。なので式盤の醮で降ろす神は三清様*2といった最高神ではないことがわかる。三清様への供物で生臭物はありえないからだ。多分、もっと生々しくてヤヴァい神様なのだろう。
余談だけど御釈迦さんは喜捨された食べ物は肉だろうが何だろうが何でも食べた。中国に入った仏教が生臭を忌むようになったのは道教の影響だろう。
閑話休題、式盤の作成は亥月の壬子日から始まって癸亥日までの12日間かけて行う。式盤の字は金泥や銀泥で書くことになっている。多分、将棋の駒みたいに文字を彫り込んでおいて金泥や銀泥を流し込むのだろう。亥月の壬子日が開始日として指定されているので2、3年に1回しかチャンスがない。
そして壬子日から12日間かけて作成し、開けた甲子日から醮が始まる。そして開眼の終わった式盤は赤い袋に入れて身につけることになっている。
もっともこれは元々の道教のやりかたなので、仏教式や神道式にアレンジすることは可能だろう。神道式なら醮の供物に鹿脯が入っていたのだから諏訪明神を降ろしてみるというのはどうだろう。仏教式なら、聖天、荼枳尼天辺りに御願いすることになるだろうか。