式占式盤

六壬神課と太乙九宮術

世に三式と総称される式占術がある。六壬式(六壬神課)、遁甲式(奇門遁甲)、太乙式(太乙神数)の3つだ。
式占術には式盤がある。六壬式の式盤は割と好く知られている*1。遁甲式の式盤には、天干-地干、八門、天蓬九星、八神と多くの要素があって、その中の天干-地干には飛泊の要素が入っているので、遁甲式の式盤は存在していない。しかし奇門遁甲の活盤*2方式の配布方法の元になった太乙九宮術の式盤は存在していた。太乙九宮術の式盤で有名なのが安徽阜陽省双古堆にある前漢の汝陰侯の墳墓から発見されたものだ。これをベースに太乙九宮術の式盤を再現した人がいる。壹讀という中国のサイトの『「三式絕學」之我見』のページでそれが報告されている。

左側は六壬の式盤で黄道十二神に対応した12区分がけれども、右側の太乙九宮術の式盤では八卦九宮の周囲の八宮に対応した8区分になっている。

太乙神数

太乙神数では十二支+四隅八卦の16区分の式盤のはずだけれども、ざっとググった感じでは再現された太乙神数の式盤は見つからなかった。ただ『玄奥太乙神数』という太乙神数の作盤ソフトのスクリーンショットがあった。まあ作盤結果であって式盤をイメージしたものでは無いだろう。

式盤であれば天円地方の(ことわり)に則って四角い地盤と円形*3の天盤の組み合わせになっているはずだし、天盤中央には北斗七星が描かれていると推測しているからだ。

式盤を使った調伏法である雷公式では、天盤に描かれた北斗七星の剣先である破軍星に鬼門のチカラを乗せて、破軍星+鬼門の威力で敵を圧するという作法で調伏を行う。平将門への調伏では太乙式の式盤が使用されたし、太乙雷公式というタイトルの禁書もあり、太乙式盤を使った調伏が行われたのは間違いない所だ。であるなら太乙式の式盤中央にも北斗七星が描かれていたはずだ。

*1:六壬 式盤”でググるとこうなる→画像の結果 もっとも式盤の天盤は平べったい円錐、もしくは円錐台に作るものなのでドーム状や円柱状の天盤は正しくない。

*2:あるいは排宮

*3:円錐もしくは円錐台。