不定時法

ボクの考えた最強の不定時法www

大石眞行さんが【うらない君とうれない君】で不定時法の話をしていた。


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制度としては、1日を昼夜に分けて昼間の時間帯を卯辰巳午未申に6等分、夜間の時間帯を酉戌亥子丑寅に6等分することになっている。例えばこの『不定時法』の記事でもそうなっている*1。ただ太陽の動きを無視して6等分というのは、私の感覚としてはあまりに機械的だ。この感覚は桜井在真先生の“Planetary Hours”の講義の時からずっと感じている。まあ私の感覚なので「それってあなたの感想ですよね」という突っ込みがあるのは重々承知の上だ。

私が不定時法を作るなら、太陽高度をちゃんと計算して日の出から最高高度、最高高度から日の入りを、太陽高度によって分割するような不定時法にすると思う*2。もっともこの方法でも、高緯度帯で白夜や極夜が発生するような地域では不定時法は使えない、と一瞬思った。しかし白夜や極夜でも太陽高度は変化するので、最高高度と最低高度の中間の高さで昼夜を区切るとすると不定時法が成立する。

ここでこの高緯度帯という極端な状況で作った方法が、元々の中緯度帯で使えるかとというと計算上は全く問題ない。ただ昼夜を分ける基準となる太陽高度が季節と共に変化するので、計算してみたら定時法と大して変わらなかったという可能性はありそうだ。

こういう思考実験に「そんな極端なことを考えても意味はない」という反論がありそうに思うけど、『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』シリーズのマンガを描いているオーサ・イェークストロムさんは高緯度帯のスウェーデン出身だけど、少女時代にセーラームーンに刺激されてマンガを描くようになった、まあ普通の女性だ。高緯度帯生まれでも中緯度帯生まれでも、人間に大した違いがないと考えられる以上、どちらかを切り捨てるのは正しくないと思う*3

*1:ドメインがgo.jpだ。

*2:“topocentric”か“geocentric”かは、ここでは置いておく。

*3:これが私が西洋占星術でクオドラント型のハウス分割を採用しない理由の1つでもある。クオドラント型のハウス分割だと高緯度帯では極端に狭まったハウスが頻出する。