大した意味のないことをしつこく考えてみた

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図1. 北半球での日周運動の模式図.

北半球の中緯度帯*1において、太陽を含めた天体の日周運動は、東から上昇を開始して時間の経過とともに高度を上げて南中したときがもっとも最高度となる。

これを模式的にしめしたのが図1で、卯刻に東の地平線に現れた天体は辰、巳と南へ向かいながら上昇し、午刻に南中して最高度となり、未、申刻と西へ向かいながら下降して、酉刻に西の地平線に沈む。

そして戌、亥刻とさらに高度が低下し、子刻で北中して最も高度が低くなる。その後は東に向かいながら、丑、寅刻と高度を上げて行き、卯刻でまた地平線に到達する。

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図2. 南半球での日周運動の模式図.

では南半球ではというと、日周運動において天体は東から昇って北中して最高度となり、西へ沈む。これを模式的にしめしたのが図2だ。

やはり卯刻に東の地平線に現れた天体は辰、巳と北へ向かいながら上昇し、午刻に北中して最高度となり、未、申刻と西へ向かいながら下降して、酉刻に西の地平線に沈む。

では同じ子午線上にいて、念のため南北の違いはあるが同じ緯度にいる2人の人間がいるとする。同じ子午線上にいるので、地方時、地方恒星時とも同じになる。すると天の黄道と天の子午線の交点であるMCとICは南北半球で違いはない。

では南半球では最高度となるのが北中だからといって、北半球のICが南半球ではMCとなるような逆転現象は発生するだろうか?当然のように発生しない。何故なら、北半球のMCを南半球から見ているからこそ、そのMCが北中しているわけだ。

そして天体が東から昇ってくることは、南半球でも北半球でも変わりがない。ということで占星術において、少なくともハウス分割に限っては、南半球・北半球問題は発生しない。

*1:高緯度帯はややこしいことが起こるので、ここではふれないことにする。