紫微星の配布

本題の前におさらい

アラビックパーツと紫微斗数』のエントリで書いたように、紫微斗数で紫微星と天府星が寅-申の軸に対して互いに対称になるように逆回転することから、紫微星と天府星は重要なアラビック・パーツである POF と POS に起源を持っていると推測している。

POF = ASC + ( ☽ - ☉ )
POS = ASC - ( ☽ - ☉ )

なので、図にするとこんな感じになる。ASCとDSCは黄道と地平線の交点で、“☽ - ☉”は月相に対応する角度で大まかには太陰太陽暦の日付に対応している。何故大まかかというと『名月必ずしも満月ならず』だからだ。

そして POF と POS は月相に対応した角度だけ地平線に対して対称に逆回転する。ということで、紫微星と天府星の起源が POF と POS であり、紫微斗数では寅-申のラインが地平線に対応している、というのが私の今の推測だ。

本題

こんな tweet を見つけた。

紫微斗数では命宮干支の納音五行によって、火六局、水二局、木三局、金四局、土五局として局数によって紫微星配置のベースが異なる。何故かセンシティブになってるけど引用 tweet に添付された画像では、木三局を例に朔日は寅を起点して陽數三で右回りに3番目の辰、二日は陰数數二で左回りに2番目の丑、三日は起点の寅となると解説されていると思う。そして四日目は朔日の辰の次の巳、五日目は丑の次の寅、六日目は寅の次の卯となり、以下これが繰り返される。

火六局では、朔日が陰数六に応じて左回りに6番目の酉、二日目は陽數五で右回りに5番目の午ときて以下、亥、辰、丑、寅となって最初の六日間が決まる。後は最初の六日から1つずつ進んでいくわけだ。始まりの決め方を図にするとこんな感じになる。陽数は右回り陽数を取り、陰数は左回りで陰数を取るわけだ。図では取る数を丸付にしてある。

投稿者に引用した書籍のタイトルと著者を教えてもらった。

『從科學觀點看紫微斗數』
作者:許興智

私はこの書籍は読んだことはないけれども、原理は大石眞行さんから教わった。大石さんは『從科學觀點看紫微斗數』を読んだことがあるのかもしれない。

火六局が火一局でないのは、tweet 主や大石さんが言っているように、

数や調波が関係する

からだろう。そして紫微斗数の局数が五行の生成数と異なっているのは、1週間で日月の連続を除去したときに火水木金土となって火から始まるからだろう。これも大石さんが言っていた。カルデイアン・オーダーで四七抜きの太陽と月が、Day Ruler だと連続するというのは数の妙だと思う。

しかし紫微斗数というのは不思議な術で、こういう誰かが頭の中で捏ねた理屈とホロスコープ占星術の尻尾の複合体であり、しかも当たるわけだ。
なお、紫微斗数が当たるということについては id:watto さんが保証してくれると思う。