陰神の原理

ホロスコープ占星術由来

六壬神課では天盤支を地に見てその天盤支と乗じる天将を元の天盤支の陰神とする。六壬のメインストリームでは類神の陰神から類神の属性を読み取る。例えば婚姻占では天后を花嫁、青龍を花婿の類神とし、それらの陰神から容貌や性質を推測する。先の失物占では四課の天罡(辰)が陽土からプラスチック、乗じる白虎から交通が出てくるので四課が失物自体の類神と見てよい。ではその陰神はというと貴人が乗じる従魁(酉)なので、ちょっとしたレア物と見ることができる。東京駅100年の記念Suicaなのをちゃんと表している。

天盤支を地に見てその天盤を見るというのは照上法の名前がある。この照上法がホロスコープ占星術由来だというのは六壬ホロスコープ占星術の両方にある程度の知識があればすぐ気が付くと思う。ホロスコープ占星術の卜占であるホラリーでは、類神*1惑星*2を取ったとき、その惑星がルーラーとなっている黄道十二宮(サイン)のカスプを持つハウスや、類神である惑星のいるハウスのカスプのあるサインのルーラーがどこのハウスにあるか、から類神の性質を様々に推測する。

類神のいるハウスのあるサインのルーラーから別のサインを導出する、照上法の原型と言って良いだろう。
ここまで来れば、他の占術でも応用の可能性が見えて来る。落宮を見る奇門遁甲なんて、すぐ陰神を持ち込むことができちゃうわけだ。

さて『類神』⇔“significator”はお互い訳語として使えそうだけど『陰神』の訳語は何が適当だろう?“modifier”とか“appender”が浮かんでくるけど、英語としてはどうなんだろ?教えてエラい人。

*1:“significator”の訳語としてピッタリだと思う。

*2:あくまで占星術でいう『惑星』だ。