均時差をもたらすもの

均時差のグラフからいえること

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均時差のグラフ
国立天文台の『質問1-7)太陽の南中時刻は日によって変わるの?』から借用

国立天文台が作っている天文と暦についてのFAQページにあった均時差のグラフを借りてきた。このグラフには2つの極大(山)と2つの極小(谷)があって、2つの山の高さは同じではないが、全体的に見て1年を1つの周期としている。つまり、

  • 均時差には1年で2周期の変動がある。
  • ただし、それとは別の周期成分もある。

ということが判る。

基本的に太陽が春分点に到達した直後から、恒星時は366.24219/365.24219の比率で平均太陽時から離れて行き、太陽の南中をもって正午とする真太陽時は均時差に従って平均太陽時から遅れたり進んだりする。そして春分点黄道と赤道の交差点なので、春分点では太陽は赤道にあり、夏至でもっとも赤道から離れて、秋分でまた赤道にもどり、冬至で再度赤道からはなれ、また春分に至る。

太陽は逆行せず赤経は1年の中では増えて行く*1。そして1平均太陽日あたりの太陽の赤経の変化量が太陽の黄道上の位置によって変化するために均時差が発生する。この均時差は2つの成分から構成されている。

  • 1平均太陽日あたりの黄経の変化量
    • 近日点付近では大きく、遠日点付近では小さい。(大まかな話をすると冬至前後で大きく、夏至前後で小さい。)
      • これは1年で1周期
  • 黄経1度の変化量と赤経赤経の変化量の比率

この2つの成分の競合で、均時差はグラフのような変化をすることになる。平均太陽時は恒星時と比例関係にあるので平均太陽日と恒星日も比例関係にあるけれども、真太陽日は平均太陽日に対して伸び縮みすることになる。まぁグラフのように緩やかな変化をしてくれているので、そんなに気にすることもないかもしれないけど、細かい話をすると真太陽時を使うのなら平均太陽日毎に真太陽時の計算をする必要がある。

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以前、『天地盤と恒星時』のエントリで述べたように、六壬神課の場合、「常以月将加占時」では近似的に恒星時の計算をしているわけで、少なくとも六壬神課では私が真太陽時を使うことはない。

*1:そして丸1年でリセットされる。