実星と虚星をめぐって

どうして正確な話が書けないのだろう

私も当然の様にいくつか占い関係のサイトを視ている。その一つの「基礎からわかるインド占星術と開運技法」なんだけど、占星術をやってる人の割には不正確なことを書くなと思って視ていたわけだが実例が増えた。のっけからこう来る。

占星術の強みは何と言っても実星を使用する所にある。中国系占術は天機星、貧狼星等実際には存在していない虚星を用いる。

天機星は斗宿(星座としての射手座の一部を構成し、柄杓型をしており南斗の別名がある。)の第3星だし、貪狼*1は北斗七星の第1星なわけで、どちらも実在の星だ。

文意を善解して問題の箇所を正しく書くとすれば、

中国占術の一つである紫微斗数で使う星では、実在の天体の名前を使ってはいるが、天体の実際の位置にはこだわらず暦から算出された位置を使用している。

になるだろう。紫微斗数において実在天体の実位置を無視するにも関わらず、実際の天体の名前を使用しているのは、実在天体の象意や性質の一部を受け継いでいるからだ。例えば太陽は、象意としては公明正大だし卯地で廟となる。これは実太陽と同じである。

本多信明先生もカイロンその他で講師をなさっているのですから、もっと正確な話を御願いしたいですね。

追記(2007/10/26)

まず、基礎からわかるインド占星術と開運技法トラックバック欄が予告なく閉じられた。また件のエントリのコメント欄に以下のポストがあった。

いつも先生のブログは面白く読んでいます。トレースバックに中国系占術についてのコメントがありましたが、ちょっと疑問に感じます。先生の専門外の中国系占術にここまでマニアックな精度を求めるのはおかしいです。
先生の仰りたい事は、占星術の研究・鑑定に際しては正確な生年月日時間が大切と言うことですよね。よく分かります。それを殊更に言葉尻りを捕らえて、本来の趣旨を実星、虚星の論議にすりかえようとするのは不適切だと思います。

takayuki 2007/10/26 10:24 AM top↑

私は「本来の趣旨を実星、虚星の論議にすりかえようと」したことなどはないつもりだ。あくまで件のエントリの記述は正しくないと主張しているだけなのは、前項の記述にある通りだ。ちゃんと実例も挙げてあるし、正しい記述ならこうあるべきだという試案まで提示している。

一応、苦情のコメントをポストしておいたが、管理者の承認待ちになっている。どうなることやら。

takayukiさん、反論があるならここのコメント欄でも良いよ。ちゃんと反論してくれ。ついでに言っておくとトレースバックは不正であり、トラックバックが正しい。

さらに追記(2007/10/26)

私がポストした反論のコメントは削除された。ただし↑で引用したコメントはそのままである。私に対して印象操作でもしたいのかね→本多信明先生よ。それから人にものを教わって字句を修正するときは一言ことわるのが礼儀ってもんじゃないですか。貧乏な狼と書いていた証拠の魚拓は↓

http://s01.megalodon.jp/2007-1026-0104-43/chardash21.astro459.com/?eid=716535

さらにさらに追記(2007/10/27)

件のエントリの続きに、こちらのURLも明記しないような一方的な反論が出ていた。特に酷いのは、

誤字がどうしたの教える資格がどうしたのとまで言われるとさすがに不愉快に感じる。

教える資格の話がこの日記のどこにあるのか指摘して欲しいものですな、本多信明先生。
で、天機星と貪狼星は実在するのか、しないのか、はっきりした意見を聞かせてもらいたいものですな、本多信明先生。

さらにさらにさらに追記(2007/10/28)

件の一方的な反論だが、なんかコソコソと編集されているようだ。今後、あそこに言及するときは小まめに魚拓を取っておく必要があるな。
で、

追記の所に、天機星と貪狼星は実在するのかしないのか、はっきりした意見を聞かせてもらいたいものですなと書いてあった。これに対しては「現状ではよく知らない」と言うだけである。

なんでこれが「現状ではよく知らない」の一言で済まされるのかよくわかりませんな。
貧狼星*2でググッてみるだけで、占いコラムってページの「11月29(月)●星に願いを」の記事に、北斗七星の一つに貪狼星があることがわかるだろう。だいたい紫微斗数の本でも、全くの入門書を除けば、天機星は南斗の星、貪狼星は北斗の星と出ているはずですね。

それで、南斗でググれば南斗六星 - Wikipediaが検索結果のトップにくる。それをみれば南斗六星が、斗宿であって射手座の一部を構成していると教えてくれますよ。

この程度のメディアリテラシもなくて「現状ではよく知らない」で済ますと言うのはどういうことなんですか、本多信明先生。天機星も貪狼星も、天文学上実在する恒星であるということははっきりしているではないですか。だから私の日記の表題を「虚星という言葉にまつわる間違ったイメージ」としたのですよ。それすらお判りになりませんでしたか、本多信明先生。

中国系占術も源を辿ると実星と関係するという話は聞いた事がある。しかし、手元の紫微斗数の本やいくつかのHP,ブログを読んでも虚星と書いてある本やウエブサイトはあっても、実星との関わりを説明したものにはついぞ出会わなかった。

と書かれていますが、単に先生の調べ方がなってなかっただけのことですよ、本多信明先生。

*1:引用文中では貧乏な狼になっていて笑える。←黙って貪狼に修正されていた。2007/10/26

*2:元の誤字に合わせてある。