八代の妙見信仰
八代市立博物館である『未来の森ミュージアム』で開かれている『妙見信仰と八代』の企画展に行って来た*1。八代には1300年くらい前に、妙見菩薩が龍頭の亀である亀蛇*2に乗ってやって来たという伝承があり、今でも妙見信仰が根強く残っている。古くは上社、中社、下社の三社があったのだが、現代では上社は痕跡のみで、中社は小規模に残っているだけだけど、下社は今でもそれなりの規模で残っている。
今の所私見ではあるけれども、妙見菩薩は玄天上帝もしくは真武大帝を仏教が取り込んで尊格としたものと考えている。それ故に妙見菩薩は菩薩であるにも関わらず剣を持っている。玄天上帝の持つ剣であるならば七星剣ということになる。七星剣は北斗七星を刀身に刻んだ剣で杓の柄の先を切っ先側に置くのが正しい。北斗七星の柄の切っ先は破軍星であり、その威で的を制圧するわけだ*3。
そして玄天上帝の別の表現として鎮宅霊符神がある。ザンバラ髪で剣を持つ鎮宅霊符神の姿は玄天上帝と同じだ。八代妙見の下社、今の八代神社の近くには霊符神社があり、八代神社の奥宮といった趣がある。
霊符神社は小高い丘の上にあり下から見上げた時には一瞬、上まで行くのは諦めようかと思った。
実際に行ってみると、そこまでキツくはなく無事に霊符神社に御参りすることができた。
私がニフティ時代から使っているハンドルの北斗柄は祖父の漢詩の『題北斗』から取ったもので、玄天上帝の剣ということになる。ひょっとすると妙見様に御仕えして、命じられたものを切るのが今生で私に与えられた役目なのかもしれない。