房中術雑感

閨房での術

房中術の『房』は閨房の『房』でベッドルームのことだ。なので閨房には“ねや”の訓がある。透派では、呼吸によって天の気を取り込み、その気を練って得た丹を天丹とよんでいる。この天丹作成を強烈にブーストする方法として媾合によって相手から気を奪う房中術がある。透派では人丹とよんでいた。当然、地丹もあり大地の恵みを季節、体質によって選択して食べることで健康な身体を維持する方法だ。この天地人の三丹の呼称がどの程度一般的なものかは知らない。

管見では房中術について記載されたものは、男用で女性から気を奪う方法の解説が専らだ。しかしながら本来の房中術は相修の法だったし、そうあるべきなんじゃないかと思って以前『奇門遁甲房中術』を書いた。もっともこの『奇門遁甲房中術』を書いた真の動機は、坐向という方位を解説することだった。日本では奇門遁甲も移動の方位の術のように思われているけれども本来はそうではない。六壬奇門遁甲が接する領域にある、天三門、地四戸、私地門、天馬太冲でも『遠行』つまり移動の方位で使えるものは実は天馬太冲しかない。

ということで気がつく人は気がつくだろうということで、坐向という方位について解説してみたわけだ。坐向では人間もしくは人間集団が相対したとき主客によって坐・向どちらの方位の影響を受けるかが決まる。その点でも房中術は都合の良いテーマだった。なお方位には移動や坐向の他にも幾つかある。その辺りを解説してみたのが『一般方位論』になる*1

で、香草社から出ていた『房中術』の本では、天丹作成の最終段階で体内の気が回転しながら集中して行き丹となるのだけれども、この時、ものすごくキモチイ~ということが書いてある。最近思うだけれども、これって前立腺を直接刺激することなく前立腺の感覚を目覚めさせる方法なんじゃないだろうか。それなら直接に前立腺を刺激すればてっとり早いように思う。なんかエネマグラ使っている人には時々神秘体験する人もいるみたいだ。

*1:今はPDFのデータしかないけど。