奴僕宮について考えてみた

昨日は椎羅さん紫微斗数の東京講座に出張ってきていたので、大石真行さんや、私が予約を入れて占ってもらったことのあるMieshaさんとかMIGMMYさんとかの綺麗どころ数名と田中俊平さんとかで楽しい時間を過ごした。

そのとき奴僕宮の象意というか類神*1が話題になったので、ちょっと考えてみることにした。William Lillyは『キリスト教占星術』(Christian Astrology, 1647年)の第1巻の6室の解説が以下で始まっているのは、十二宮の原義で書いた通りだ*2

It concerneth men and maid-servants, galley slaves, hogs, sheep, goats, hares, conies, all manner of lesser cattle, and profit and loss got thereby; sickness, its quality and cause, principal humour offending, curable or not curable, whether the disease be short or long; day-labourers, tenants, farmers, shepherds, hogherds, neatherds, warreners; and it signifieth uncles, or the father's brothers and sisters.

CAプロジェクトでの訳)
6室は、召使と女中、召使としての料理人、豚、羊、ヤギ、野ウサギ、ウサギ、より小さい家畜の気質、などに関係し、それらがもたらす利益や損失にも関係しています。さらには病気に関係していて、その種類、原因、人体を傷つけること、治療可能か、または治療可能でないこと、長期にわたって闘病するのか短期ですむのかをしめします。6室は日雇い労働者、テナント、農夫、羊飼い、豚飼い?、牛飼い、兎飼いに関係しています。そして、6室は叔父または父の兄弟姉妹を意味しています。

そのまま奴僕宮と考えて良い内容だけれども、William Lilly以前はというと、Filmicusによる“valetudo”や、Maniliusによる“laboris”がある。これについては、國分秀星さんのところにあった、様々な時代のハウスの意味を解説した図を参考にした。ただこの図には微妙な誤植?があるので、まのめのほーむぺーじへようこそさんのところのハウス(星宿)も合わせて参考にさせてもらった。

“valetudo”は健康を、“laboris”は労働や厄介事を意味するラテン語だ。現代では6室で病気を見ることが多いが病気と健康は裏表の関係で、病気も厄介事の一つだろう。また労働も厄介事の範疇に入りそうだ*3。疾厄宮である8室が『死のハウス』である以上、疾厄宮の病気は命に関わるもので、そうでない小さな病気が厄介事として6室の範疇なのだろう。2-6-10室は仕事に関わる三角形を構成していて、厄介な御主人さまとか面倒な御客様*4も6室の範疇に入りそうだ。

*1:用語の使い方として逸脱してるかも。

*2:Deborah Houldingさんの所から原文を拝借した。

*3:そういえば「働いたら負けかなと思ってる」と言った人がいたよね。

*4:具体例としてはこんな感じ