ハードとソフト

大石真行さんは、暦をハードウェア、その暦をベースとする占術をソフトウェアに例えて話すことがある。例えば最近の『節というもの』のエントリだ。

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暦法の数だけ暦があり、占術がある。暦法天文学の進歩や政治的な理由で変遷して行くが、それによって作成される暦に大まかな互換性があるところが厄介なところだ。恒気法二十四節気の節月と定気法二十四節気の節月は80%以上の互換性があるだろう。

暦のベースとなる天文データの作成者と占術家が分離しきってしまった現代では、この互換度で良しとする人が大多数を占めている。しかし状況はPCやその上で動くソフトウェアの進歩によって変わってきた。冬至の節入り日時がわかっていれば、恒気の二十四節気の節入り日時はExcelでだって作成することができる。

ただしExcelの日付関係の関数は閏日についてかなりいい加減で、私が今でも使っているExcel 2007は1900年1月1日から1日づつ足して行くと、存在しないはずの1900年2月29日が出てくるので御用心*1。以前、危うく間違った暦を納入するところだった。

*1:この現象は中村正三郎さんチクっておいたからこっそり直されているかもしれない。