象の作り方

占いが上手くなりたいのなら、象を自分の中で形作る作業は避けて通れない。ではどうやって象を形作って行くかというと、具体例を数多くあげて行くということになるだろう。象は言語では定義できなくて、具体例の集合としてしか認識できない。もし言語で定義できたとしても、それは象の具体例の一つになってしまって、話は振り出しに戻ることになる。

そして象の具体例も言語化されたものではなくて、何かの実態としてイメージできるような具体例の方が望ましいだろう。紫微斗数掲示板で、2回程、星の象に合うキャラクターを聞かれたことがあったけれども、太陽、天梁、七殺といった男っぽい星について女性限定で合うキャラクターを聞かれた時には困った。仕方なくマドマギのキャラクターをあげたら「マニアックすぎるのですがw」と言われてしまった。あの昨年、事件といっても良い程の話題性をもったアニメで「マニアック過ぎ」と言われたら、オジサン困っちゃうよ。

そういう点でいうと武曲星なんていうのは、鬼平犯科帳の主人公鬼平長谷川平蔵がピッタリくる。基本武断派で怖い人だし、命宮武曲なら兄弟宮に天同、奴僕宮に廉貞が入ることになる。鬼平は身内には優しく時に稚気を見せて天同に合ってるし、配下の密偵達も鬼平に心服していても、基本俺ルールの曲者ぞろいで廉貞に合ってる。ただ鬼平の食道楽なところは武曲+貪狼もありかもしれない。なお実在の長谷川平蔵も犯罪者の更生施設である人足寄場を作る予算が足りなかったので、幕府から預かった予算を銭相場に投じて増やしてしまうような、武曲っぽい所のある人だったようだ。

という感じで象の具体例として文章に書かれたものではなく、これこの人といった風に挙げられるようになれば、象の説明に他人の文章を丸写しする必要もなくなってくる。その具体例を自分の言葉で説明すれば良いのだから。他人の文章を丸写しにしないと象の説明ができないということは、自分の中で象をちゃんと作ることができていないわけで、そういう人間が師匠面してるのはチャンチャラ可笑しいよね。