不易流行

占いも芸のうちなので『不易流行』ということがある。変わらない基本と時代によって変えて行くべきものを知らなければ、時代に即した占いはできない。占いで『不易』の部分は象の核くらいだろう。吉凶すら時代と社会で異なるといって良いだろう。ちょっと前までの四柱推命で、食傷の強い女命というと『娼妓の命』といわれるような扱いだったけど、これは自分の歓びを他者と共有するという食傷が持つ能力を女性が活かせる職業は、昔は娼妓くらいしかなかったところから来ている。考えてみれば、昔々、家柄が重要な時代には家柄の良い人間に引き上げてもらうための官殺の能力が要求されていたし、商工業が発達してくれば財帛の能力が重要になってくる。あるいは試験で官僚になれるというなら、試験向きの印綬の能力が重視される。そして社会全体が豊かになってくれば食傷の能力が活かせるようになってくる。

このように占いも時代と社会で、吉凶の判断を変えて行かざるを得ない。日本は不況だなんだと言われつつも、財官印が単純に吉だった社会から食傷も良い時代を迎えようとしている。そんなに悪い時代じゃないと思う。

ただまあそんな時代の日本社会で、インド占星術の背後にはヒンディーの価値観があるということであるなら、カーストが健在なインドの価値観を押し付けてくるような占いにどんな意味があるのだろうと思わなくも無い。本多信明先生はそうは思ってないらしいけど。

一応、魚拓は取った。
http://s01.megalodon.jp/2009-0107-2301-40/chardash21.astro459.com/?eid=1138488