Progressと大限、そして宮動派と宮不動派

これまで漠然とだが、西洋占星術の"Progress"においては、Progress計算の日時においてハウスカスプを再計算するものだと思っていた。紫微斗数においてProgressに相当するものというと、大限ということになるだろう。Progress計算でハウスカスプの再計算を行うということは、ホールサインシステムを使用する紫微斗数においては、宮動派の観法ということになる。

ところがホロスコープ作成ソフトのいくつかは、ハウスカスプの再計算を行わないオプションを備えていることがわかった。つまり西洋占星術においても宮不動派の観法があるということになる。

1日1年法のProgressはアラン・レオによって公開されたものらしい。そしてそれまでは、"Solar Arc Direction"法等で、星の位置を変化させることはあっても、ハウスカスプの再計算は行われていなかったらしい。もしこれらが事実なら、西洋占星術における宮動派の観法はアラン・レオが公開したことになる。伝統的な占星術の復興運動とともに、アラン・レオの評価は下がって行っているが、アラン・レオはどうも一筋縄ではいかない人物らしい。