ちょっと補足

バードウォッチングの会の観察報告では、私の著作への妄執からいきり立ってhirotoさんの記述に噛み付いたような印象を受けました。

ところで現時点で、古文書としての占事略决にあたるのはそんなに容易というわけではないです。一番容易なのは公開されている京都大学図書館蔵本の画像データをプリントするくらいでしょうね。では印刷物になっているものはどうかというと、メジャーなものでは村山修一先生の「日本陰陽道史総説」と小坂眞二*1先生の「安倍晴明撰『占事略決』と陰陽道」でしょう。hirotoさんの参考文献にも上がっている、「安倍晴明撰『占事略決』と陰陽道」が占事略决を実際に読むときのポインタであったなら、私は何も言わなかったでしょうね*2。元々占いの本ではないのですし、小坂先生の著作ですから私が何かいう権利もないですから。

でもジュンク堂さんでの評価はどうであれ、私は『安倍晴明占事略决」詳解』を占いの本として書いたつもりです。こんなことを書けば私へのイタイ人という評価がさらに高まるのは見えているけど、それでも聞かずにはいられません。件の略决への評価の前に、拙著が略决への単一のポインタとしてあげてあったという状況で、残念に思う程度の思い入れを自著に持つのはそんなにイタイですか?

*1:小坂先生は御自身では、この「眞」を使われているようなので、参考文献の表記を直しておいた方が良いと思います>hirotoさん

*2:それでも小坂先生のこの高著は第一線の実占家が読んで実りの多い本でしょう。