まだ八卦が身体に入ってないということか

先日の日記に書いた帰蔵之法と歴史で、以下のように書いた。

ざっと見た感じでは、乾卦には戦争・内乱の象があり、坤卦には国内の安定の象があるように見える。また兌卦や艮卦には中央政権の弱体化の象があり、特に兌卦の場合には政権交代まで進むことがある。離卦には文化の発展の象、坎卦には経済発展からバブルの象がある。また震卦には国際社会での認知の象が見える。これらは日本と中国で割りと共通しているように見える。ただ巽卦では、日本は高度経済成長しているが、中国は欧米列強からの侵略にやられっぱなしに見える。巽卦については共通した象意が出ていない感じだ。

さて、乾卦については説卦伝にこうあるのを、自分で書いておいて忘れていた。

帝出乎震、齊乎巽、相見乎離、致役乎坤、説言乎兌、戰乎乾、勞乎坎、成言乎艮。

乾卦が戦争に係わっているということは説卦伝にはっきり書かれていたわけだ。また離卦についても、説卦伝は以下のように解説している。

離也者明也。萬物皆相見。南方之卦也。聖人南面而聽天下嚮明治。葢取諸此也。

「明」を文明とするなら、文化発展の象に合っているといって良いだろう。他の卦についても、今のところは私の感覚でしかないが、説卦伝による八卦の解説と歴史から見た帰蔵卦の象意に割りと対応関係があるように感じている。

しかし前々から気になっているのだが、帰蔵之法は名前からして、周易以前の易の一つとしてあげられる帰蔵易*1と何か関わりがあるのではないかということだ。また帰蔵易と帰蔵之法に関わりがあるなら、説卦伝には帰蔵易の知識が入っている可能性まであるのではないだろうか。

*1:他に連山易がある。