平安京の風水

ちょっと早かったが、お盆で愛媛の実家まで往復した。途中、京都住まいの姪を拾って一緒に行った。実家でクダクダ話したのだが、どうも未だに*1京都のどこどこには龍穴があるとノタマウ御仁がいるらしい。

平安京の龍穴については以前日記に書いたこともあるが、ヲタクな姪からこういう話を聞くと一度まとめて書いておいた方がいいかなと思った。

平城京への遷都の詔勅に影響されているかどうかわからないが、四神相応を北に山、南に海とか池、東に川、西に大道と固定している人が多い。しかし基本的な四神相応とは、背後に玄武である山、前方に朱雀である海、湖、川といった水(スイ)、そして左右を玄武よりは低い山ないし丘陵で囲んだ状態をいう。そして左右の山ないし丘陵を砂(サ)とよび左側を青龍砂、右側を白虎砂とよぶ。これで、玄武、朱雀、青龍、白虎の四神がそろうわけだ。

そして平安京では玄武(より直接的には玄武から下ってきた山龍が目指す星峰だが)と青龍砂、白虎砂の配置から龍穴がどこにあるかが決まっている。京都の山龍は丹波から船岡山を星峰として目指して下ってくる。青龍砂は東山で白虎砂は嵐山になる。この配置から京都の龍穴は千本通丸太町の交差点にある。ここは平安京大極殿があった場所だ。つまり京都でもっとも重要な龍穴の上に正しく大極殿が設置されていたわけだ。他にショボイ龍穴があるかもしれないが、ショボイのは間違いない。なおこの龍穴を上空からみれば綺麗な砂環の形態になっていることがわかる。そしてこの龍穴は船岡山が削られて無くなることでもないと消滅したりはしないはずだ。

もっとも京都は、巨椋池が埋め立てられたし、神泉苑も枯れているらしいので水を無くしているとみていいだろう。なので京都の区画整理をやり直して龍穴の上に家を建てても、水が象徴する財産と子孫には恵まれないから、今となってはやらない方がいいだろう。

*1:NHKが1994年に荒俣宏監修の風水番組を作って、その中で香港の風水師に平安京の風水の解析をさせたにも関わらずという意味。