徳神

徳神は六壬でも重要な神殺の1つで、六壬では特に日干から出す日徳を重く見る。陽日は日干自身が徳神で、陰日は日干と干合するものが徳神となる。六壬は十二支の占いなので、最終的には徳神の干が寄宮する十二支を徳神として扱うことになる。

市販されている暦では年干から出す歳徳神を吉神として、二十四山で歳徳の干の方位を1年の吉方位である恵方として扱っている。ところで明日4日の1時13分の立春節を過ぎれば、およそ年が明けて癸巳年になる。癸は陰干なので癸の徳は癸と干合する戊になる。戊は二十四山には入っていなくて、あえて方位を言うなら中央になる。

ということで癸巳年は、あちこち出かけるよりは、日頃の居住空間を整備して充実させることが吉なんだろう。

ということで癸巳年の恵方を丙の方角とすることには大いに異議がある。これは大石さんが既に同じことを言っている。しかし卯戌が戊というか中央の代用になるとは知らなかった。さすがに大石さんだ。読み筋としては、中央土行を生じる火行に化す卯戌の支合というところか。