どこから10時1局が出て来るんだろうね

意図的な誤読だろう

なんでも煙波釣叟賦から10時1局の局数体系が出て来ると宣たまう人がいるらしい*1。煙波釣叟で10時1局が出てきそうな字面の箇所というと以下くらいだろう。

次將八卦論八節、一氣統三為正宗。
陰陽二遁分順逆、一氣三元人莫測。
五日都來換一元、超神接氣為准的。
認取九宮為九星、八門又逐九宮行。
九宮逢甲為直符、八門直使自分明。
符上之門為直使、十時一位堪憑據。

ざっと読み下すとこんな感じ。

次ニ将ニ八卦ヲ論ジ八節トスベシ、一気ハ三ヲ統ベ正宗ト為ス。
陰陽ノ二遁ニ分カレ順逆アリテ、一気三元人測ル莫シ。
五日都(スベ)テ来リテ一元トシ、超神接気ヲ準的ト為ス。
九宮ヲ認メ取リテ九星ヲ為シ、八門又九宮ヲ逐(オ)イテ行ク。
九宮甲に逢イテ直符ヲ為シ、八門直使ハ自ズカラ分明ナリ。
符上之門ヲ直使ト為シ、十時ニ一位ニテ憑據ニ堪エル。

意味的には、

  • 洛書の魔方陣の周囲8宮に節気を割り振って、1宮につき3節気、1節気に3元。1元は5日で切り変って、置閏は超神接気が標準。
  • 洛書の魔方陣の九宮に九星と八門を置いて行く。
  • 甲が来るところが直符で、直符が定位の八門が直使。
  • 10時内は直使は変化しない。

だろう。明らかにに煙波釣叟賦では5日1局、つまり60時1局だ。『十時』という表記はあるものの、これは八門の直使は10時内は変化しないという文脈で使われているのは間違いのないところだ。

まあ、どこぞの家伝とかでは無理な読み方があるのかもしれないけど、とても標準的とは言えないよね。

*1:煙波鈞叟とかいう煙波釣叟とは無関係のものの話だったかも知れないけどね。