遁甲命理による奇門暦の検証

ひょんなことから韓国の人と奇門遁甲についてメールでのやり取りをすることになった。それでその方からその御礼にと周時才師の奇門命理の資料を頂いた。正真正銘の内部資料*1というやつで、元々はガリ刷りか手書き本だったものをコピーして簡単な表紙をつけたものらしい。

余談だが黒門さんの怖ろしい所は、こういったアンダーグラウンドで流通している内部資料であっても、奇門遁甲と名がついていれば流通しているものである限りは入手済みという所で、しかも入手した以上は目を通しているところだ。私がもらった資料は1998年に作成されたもののようなので、黒門さんはもう何年も前に入手したに違いない。

まだざっとしか読んでないし精読する余裕もないのだが、周時才伝の奇門命理は、時盤の作盤を行って命理の判断を行うもので、作盤法は活盤である。特徴的なのは1時1年の原則に従って、年運を読むために年毎の作盤を行って判断するところである。

さて奇門遁甲において、局数を出す方法として最もオーソドックスなのは超神接気であるが、この方法は実際の節気と奇門遁甲の節気がずれるという欠点がある。それを補う方法として生まれたのが拆補法であるが、拆補法は上元、中元、下元の三元を単なる記号として扱っているので、節気の最初に下元や中元がくることがある。拆補法はこういう気持ち悪さがあるため、実際の節気と奇門遁甲の節気を摺り合わせることが可能といわれても、なんだかなあとなってしまう。

実際の方位の効果で検証しようとしても、方位の効果には多くの要素が重畳しているので、検証は非常に困難である。そこで命理を使って検証してみることにした。私は虚歳3歳の2月に腸重積で死に掛けたことがあるので、その年の行運の盤を作成してみた*2


行運盤の比較


生日の日干は癸なので癸の落宮をみると、拆補法では死門、超神接気では景門となっている。他の要素を見ても死にそうなのは拆補法で作盤した方だろう。ということで、気持ち悪いが拆補法の方が命理では適合性が高いように思う。

しかし私の生まれ時は甲寅なので八門は必ず伏吟になる。残念だが確かにそんなもんだ。

*1:斗柄舎の「公開している内部資料」とはモノが違う。

*2:周時才師は八神において、朱雀、勾陳のかわりに玄武、白虎を採用しているので、以下の盤と周師の作盤は異なっている。