易学協会主催の易学大講演会に講師として招かれる

元はといえば鎗田先生の都合が悪くて私に白羽の矢がたったわけだが、マイナーな術である六壬を紹介する機会を与えて頂いた以上は全力を尽くす。もっとも含蓄のある話をゆっくり聞かせる程の人徳がないのは自覚しているので、物量作戦でいくことにした。PowerPointでプレゼン資料を作って片っ端から説明して行ったので、聴衆には無理を強いたかと思う。ただマイナーな術の紹介としてはこれしかなかったとも思う。最後に理事の長谷川了誠先生から「六壬の紹介としてはよかった」との講評を頂きホッとした。

しかし他の講師の方からの易の講義には蒙を開かれる思いがして感動した。私の世代は張さんの影響をもろにかぶった世代で、張さんからの「周易は占いじゃない」という刷り込みを強烈に受けた私は周易を使うことができなくなったのだが、さすがに加藤大岳門の方達*1周易の自在さと占いとしての的確さには目を見張るものがあった。

門部先生は紀藤先生考案の四遍筮を受け継いでおられる方で、その自在さ、特に本卦之卦を並べて取る卦象の自在さには驚嘆した。周易みたいな六壬といわれたこともある私の六壬だが、あの自在さにはとても及ばない。そして変わるべき爻や卦は変わるし、変わるべきでない爻や卦は変わらないという的確さも驚きだった。

北本門の堀内先生は、非情に素直な卦の読み方を披露して下さった。そして素直な読みでありながら、押さえるべきポイントはきっちり押さえているわけで、「ああ、私にもこんな読み方ができるなら周易も使えるのに」と素直に思った。

懇親会にも参加させて頂き、理事長の武隈先生の御話をうかがうこともでき、非情に有意義だった。ずうずうしく2次会も参加させて頂き、張さんが日本の占術界に与えた影響とかについて色々話した。

なお、六壬を紹介する機会を与えて下さった易学協会の皆様には再度御礼申し上げます。ありがとうございました。

なお当日の資料はこちら

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*1:張さんの周易は占いじゃないという主張は加藤大岳によって一蹴されている。にもかかわらず張さんは「五術占い応用秘伝」であんな主張をしているわけで、本当に喰えない人だ。