紫微斗数の起源について考えてみる

2ch紫微斗数スレに触発されて、紫微斗数の起源について考えてみる。もっとも手持ちの資料はあんまりないので、憶測しか出てこないのだけど。

まず、紫微星ってなんだろうということを考えてみる。名前だけ見ると、紫微星って北極星で決まりジャンてことになるが、算出方法を見てみると、

  • 紫微星算出に命宮干支の納音五行を使用する→紫微星算出には命宮が関係している
  • 紫微星算出に太陰太陽暦の日付を使用する→紫微星算出には月相つまり太陽と月の角度が関係している
  • 紫微星と天府星は寅申宮で同宮し、互いに逆方向に回転する

ということがわかる。そして多分、紫微斗数の起源には西洋占星術的なものが関係しているだろう。

ここで、西洋占星術で使用されるもので、ASC(命宮)と太陽−月の角度から算出されるものが2つあることが思い出される。Part Of Fortune (POF)とPart Of Spirit (POS)である。これらは以下の式で計算される。

POF = ASC + ☽ - ☉
POS = ASC + ☉ - ☽ = ASC - (☽ - ☉)

算出式からわかるように、POFとPOSはASCが位置する地平線を境界にして互いに逆回転し、その角度は太陽と月の角度つまり月相によって決まる。紫微星と天府星が同宮する寅申宮は地平線に近く*1紫微星と天府星の関係はPOFとPOSに似ていると考えられる。

以上のことから、紫微斗数の甲級主星は西洋占星術のアラビック・パーツを参考にして作られたものである可能性がある。

もう一つ、紫微星の算出には命宮干支の納音五行を使うが、納音五行を重要視する代表的なものが風水である。

ということで、現在のところは憶測の域を出ないが、西洋占星術のアラビック・パーツを風水によって再構成したもの*2紫微斗数の起源ではないだろうか。

*1:寅宮と卯宮の境界が東の地平線か?

*2:実天体の計算が面倒くさかったから適当にでっち上げたというわけではないと。