興味があれば是非(売れました)

古書販売の御知らせ

この前、徳島の御師匠の所に行った時に「書棚の整理をしないといけないので、これの買い手を探して欲しい」と言われた。

この藤田善三郎先生の『卜筮正宗』、『増刪卜易』、『易冒』、『五行易師弟問答』の4冊はその場で自分で買った。15,000円だった。

他に、

『法師作法秘鑑』のセットと『道壇符呪全書』があって買い手を探してます。『法師作法秘鑑』のセットはセットで出ることはあまりないと思います。多分、セットで2万円以下で譲ってくれると思います。『道壇符呪全書』は通書のオマケページのオマジナイとか御札とかが沢山出ています。
興味がある人はtwitterにでもメッセージ下さい。→私のプロフィールページです。

売れました。

核兵器は使われるのだろうか

プーチンと核

ロシアのウクライナ侵攻が当初の目的を遂行できそうもない状況になっている。ここでプーチン核兵器の使用に踏み切るのではないかという話が出ている*1。一昨日寝そびれて風呂に入っている時に「ひょっとしてバイデンはプーチン核兵器を使用するのを待っているのではないか?」という疑問が湧いてきた。バイデンはロシアのウクライナ侵攻の準備段階で、USAは直接の関与はしないと言ったわけだけれども、ロシアが核兵器を使用すればバイデンの前言を翻してUSAが参戦することが可能になるだろう。その時はNATOだって参戦して戦略核兵器の打ち合いになる前にモスクワが陥落するくらいの勢いでロシアに侵攻することになるんじゃないだろうか。

ということで六壬の課式を立ててみた。

一課干上神は空亡しているとはいえ、騰蛇の本地である太乙(巳)に朱雀が乗じて日鬼となっている。騰蛇は驚き・恐怖の類神であって日鬼となって毒でもある。朱雀は高熱でもある。干上神が核兵器をしめして可能性は高い。四課も一課と似ていて、朱雀の本地である勝光(午)に騰蛇が乗じて日鬼となっている。毒となっている勝光に驚き・恐怖の騰蛇が乗じている。これも核兵器をしめしている可能性が高いし干上神と違って空亡ではない。

1952年10月生まれのプーチンは本命辰で、今年寅年の行年は子になる。日支は子でプーチンの行年だ。つまり三課がプーチンであり四課はプーチン核兵器ということになるだろう。それが知一課の発用となってる。つまり核兵器が使われるということになると思う。救いはもう1つの核兵器である干上神が空亡しているので、戦略核兵器であるICBMの打ち合いにはなりそうもないことだ。

そして四課がプーチン自身である支上神を尅しているし末伝も支上神を洩らしているので、プーチンにとっては残念なことになるのではないだろうか。略决の河魁を使った応期法だと40日後くらいが応期になる。核兵器が使われるとしたら5月27日くらいだろうか。

ま、核兵器の使用なんて不幸な事態なので、こういう占いは外れた方が良い。

*1:例えばこの記事

玄天上帝、妙見菩薩、鎮宅霊符神

二十八宿

中国の二十八宿は7つの宿をまとめて四神と対応付けられている。東方七宿青龍、南方七宿朱雀、西方七宿白虎、北方七宿玄武だ。
道教の神である玄天上帝(真武大帝)は、剣である北斗七星を振るう北辰を神格化した神だ。北辰なので北方玄武と関りがある。淘宝で販売されている玄天上帝(真武大帝)の像はこんな感じだ。

玄天上帝の像の特徴は、

  • ザンバラ髪(髷を結ってない)
  • 裸足
  • 七星剣をもつ
  • 玄武とセットのことが多い

となっている。

Wikipediaから拝借した妙見菩薩も、

  • ザンバラ髪(髷を結ってない)
  • 剣をもつ
  • 玄武の代りに龍頭の亀蛇に乗る

と、仏教の尊格として取り込まれる前の玄天上帝の像の特徴をよく残している。

鎮宅霊符神もまた、

  • ザンバラ髪(髷を結ってない)
  • 剣をもつ
  • 玄武に乗る

の姿で描かれることがあり、妙見菩薩、鎮宅霊符神は玄天上帝からの派生と考えてよいだろう。

北斗七星

図案化された北斗七星

北斗七星の実際の星の連なりは右図の1みたいな感じだけれども様々に図案化されている。7つの星を平面内に最密重点すると中央の星を正六角形に取り囲む形になるだろう。それを繋ぐパターンは今の所、2パターンが確認されている。2Aと2Bだ。2Aのパターンは土御門家の領地で通用していた藩札の一種で使用されている。2Bのパターンは大雑書や高島暦の『破軍星の繰よう』で使用されている。

この図にはないけれども、2A、2Bとも外周部の終端が破軍星になっていて、もっぱら破軍星であることを明示するための剣が付加されている。

3のジグザグ型は道教の儀式用の七星剣で採用されている。多くは破邪のために陽木の桃の木で作られている。今、amazonで七星剣を見てみたら斗魁が切っ先側に配置されていて破軍星が持ち手を打つのが沢山あって驚いた*1

4のコの字型はあまり見ないけど、道教の符でよくみられるコの字型のパターンはこれから来ているんじゃないかと考えている。歩罡踏斗の歩法には基本の跛行の他に、このパターンで北斗を踏むものもある。

図案化での星の連なりの変化は他にもあって、ヤフオクに出ていた雲板形にはこんな北斗七星もあった。一番下が破軍星で剣になっている。

神棚の上にフロアがある時に、雲とか空とか書いた紙を神棚の上に貼って、神棚を人が踏んだりはしませんよ、というオマジナイをすることがあるけれども、雲板形もそういった目的で神棚の上に吊るすものだ。

*1:シンプルにジグザグにしておけば良いのに、小才を効かせて間違えてる。

式盤とは(補)

式盤について補足

呪物としての式盤を完成させるためには開眼が必要になる。道教式開光点眼の作法は(じょう)とよばれている。式盤の醮では供物に脯、多分ジャーキーのようなものが入っている*1。なので式盤の醮で降ろす神は三清*2といった最高神ではないことがわかる。三清様への供物で生臭物はありえないからだ。多分、もっと生々しくてヤヴァい神様なのだろう。

余談だけど御釈迦さんは喜捨された食べ物は肉だろうが何だろうが何でも食べた。中国に入った仏教が生臭を忌むようになったのは道教の影響だろう。

閑話休題、式盤の作成は亥月の壬子日から始まって癸亥日までの12日間かけて行う。式盤の字は金泥や銀泥で書くことになっている。多分、将棋の駒みたいに文字を彫り込んでおいて金泥や銀泥を流し込むのだろう。亥月の壬子日が開始日として指定されているので2、3年に1回しかチャンスがない。

そして壬子日から12日間かけて作成し、開けた甲子日から醮が始まる。そして開眼の終わった式盤は赤い袋に入れて身につけることになっている。

もっともこれは元々の道教のやりかたなので、仏教式や神道式にアレンジすることは可能だろう。神道式なら醮の供物に鹿脯が入っていたのだから諏訪明神を降ろしてみるというのはどうだろう。仏教式なら、聖天、荼枳尼天辺りに御願いすることになるだろうか。

*1:鹿脯と鹿肉に限定されている場合もある。

*2:鴻鈞道人、太上老君元始天尊の総称で道教最高神

式盤とは

六壬式盤の使い方

式占式盤 - 北斗柄の占いについて思うこと

使い道はさておき(おくな!)、こういうブツって眺めていて飽きない。

2022/04/09 09:30
b.hatena.ne.jp
id:Nean さんから「使い道はさておき」といわれたので、六壬式盤を例に使い方を説明してみる。

占事略决本文は「常以月将加占時」で始まっている。月将はサン・サインのことだ。今は春分を過ぎて穀雨の前なので、太陽は白羊宮に位置している。白羊宮は月将になおすと河魁(戌)だ。今が子刻とすると、子の上に戌を置いて十二支を順に配布すると六壬天地盤が完成する。

今なら筆記のための道具は色々なものが存在するしPCのメモ帳だって使うことができる。ところが安倍晴明が活動していた平安時代やそれ以前となると、紙やその代用物、筆といったものは消耗品の類とはいえ貴重品だった。頭の中に天地盤を構築することや、手のひらを計算器代り使用する掌訣法もあるけれども、もっと簡便に天地盤を作ることができないかということで考案されたのが式盤だ。

最低限の要素+α*1の式盤で、地盤の子刻に天盤の河魁(戌)を合わせた状態になっている。つまり丸い天盤をひょぃひょいと回すと天地盤ができちゃう。これが式盤((ちょく))だ。

この簡便さに古人は感じる所があったらしく、式盤を使った道教式の調伏法が生み出される。これが雷公式だ。こういう呪術的な使い方のために、式盤の材料は非常に限定されて行く。地盤は雷が落ちた棗の木*2とか、天盤は台湾楓にできるコブである楓人とかだ。棗は地のことを知る樹木で、それに雷が落ちることで天地に通じることになるのだろう。また台湾楓だけど、黄帝が蚩尤を捕らえた時、蚩尤を縛ることができたのが唯一台湾楓で作った枷だったという。棗や台湾楓はもともと呪力のある樹木だったわけだ。

もっとも雷撃棗や楓人は材料として上品(じょうぼん)で、欽定の『景佑六壬神定経』には中品や下品の材料が解説されている*3

この式盤を使った調伏法は密教が取り入れて『盤法』となる。密教では本来の作法は無視されて、ただ拝むだけなのだけど。

*1:+αなのは私のコダワリというヤツだ。

*2:雷撃棗とか霹靂棗とかいわれる。

*3:そして、ギリこれなら何とかなるという『次局』の材料もあげてある。

式占式盤

六壬神課と太乙九宮術

世に三式と総称される式占術がある。六壬式(六壬神課)、遁甲式(奇門遁甲)、太乙式(太乙神数)の3つだ。
式占術には式盤がある。六壬式の式盤は割と好く知られている*1。遁甲式の式盤には、天干-地干、八門、天蓬九星、八神と多くの要素があって、その中の天干-地干には飛泊の要素が入っているので、遁甲式の式盤は存在していない。しかし奇門遁甲の活盤*2方式の配布方法の元になった太乙九宮術の式盤は存在していた。太乙九宮術の式盤で有名なのが安徽阜陽省双古堆にある前漢の汝陰侯の墳墓から発見されたものだ。これをベースに太乙九宮術の式盤を再現した人がいる。壹讀という中国のサイトの『「三式絕學」之我見』のページでそれが報告されている。

左側は六壬の式盤で黄道十二神に対応した12区分がけれども、右側の太乙九宮術の式盤では八卦九宮の周囲の八宮に対応した8区分になっている。

太乙神数

太乙神数では十二支+四隅八卦の16区分の式盤のはずだけれども、ざっとググった感じでは再現された太乙神数の式盤は見つからなかった。ただ『玄奥太乙神数』という太乙神数の作盤ソフトのスクリーンショットがあった。まあ作盤結果であって式盤をイメージしたものでは無いだろう。

式盤であれば天円地方の(ことわり)に則って四角い地盤と円形*3の天盤の組み合わせになっているはずだし、天盤中央には北斗七星が描かれていると推測しているからだ。

式盤を使った調伏法である雷公式では、天盤に描かれた北斗七星の剣先である破軍星に鬼門のチカラを乗せて、破軍星+鬼門の威力で敵を圧するという作法で調伏を行う。平将門への調伏では太乙式の式盤が使用されたし、太乙雷公式というタイトルの禁書もあり、太乙式盤を使った調伏が行われたのは間違いない所だ。であるなら太乙式の式盤中央にも北斗七星が描かれていたはずだ。

*1:六壬 式盤”でググるとこうなる→画像の結果 もっとも式盤の天盤は平べったい円錐、もしくは円錐台に作るものなのでドーム状や円柱状の天盤は正しくない。

*2:あるいは排宮

*3:円錐もしくは円錐台。