占星術、カルディアン・オーダー、七曜

別に不思議ではないんだよね

id:wattoさんが、曜日の名前と惑星の名前が同じというエントリをあげていた。まあ占星術をやったことのある人間にとっては当たり前といえば当たり前の話ではあります。

古代の占星術では地球というか大地が宇宙の中心で、地球から遠い順に、恒星天、土星天、木星天、火星天、日天、金星天、水星天、月天とそれぞれの星々が支配する天が同心球状に並んでいる。この順番は、地球からみた各天体の移動速度*1の順番でもある。人間の魂は恒星天を出発して土星天、木星天、火星天、日天、金星天、水星天、月天を通過する度に惑星*2から何かを受け取って性格付けを行った上で地上に到達してヒトとして生まれて来る。この土星木星、火星、日、金星、水星、月の並びには『カルディアン・オーダー』の名前がある。

さて、古代の占星術には惑星の他に黄道十二宮があって、惑星はこの黄道十二宮を行ったり来たりする。古代の占星術では、昼間と夜間それぞれを黄道十二宮にならって12分割した。これが現在の1日が24時間の起源になっている。この1日の中の24分割した各パートに、やはり黄道十二宮に従ってルーラー*3を割り付ける。その時に採用されたのがカルディアン・オーダーに従って割り付けるという方法だった。こんな感じになる。

で、1日の昼間の始まりを支配する惑星がその日1日の代表とすると、土、日、月、火、水、木、金のサイクルが得られる。これが1週間と曜日の起源になっている。この土、日、月、火、水、木、金のサイクルは七曜暦として陰陽寮にも伝わっていて、多分軍事との関わりの中で私蔵は禁止されていた。陰陽寮にあったということは、間違いなく中国にもあったはずだ。現代の中国がこの七曜暦を素直に採用していない理由はわからないけど、日曜日が星期日と日が共通しているので七曜暦がベースなのは間違いないだろう。

しかし現代まで7日で1週間というまとまりが残っているのはやはり朔望月が29.5日くらいなので、朔弦望がおよそ7日で巡ってくることがあるのは間違いないと思う。

*1:日周運動を除く

*2:あくまで占星術での『惑星』

*3:支配星