オイカイワタチ

その昔、CBA(Cosmic Brotherhood Association)というUFOカルトがあった*1。確か私が中学生の頃に私の実家のある愛媛の片田舎にもやってきた記憶があるから、1970年代にはまだそれなりに活動していたらしい。

ちょっと調べてみたところ、Wikipedia宇宙友好協会の項目があった。WikipediaによるとCBAは1959年くらいからカルト色を強め、1960-1962年の間にポールシフトが起こって*2、それに伴って大洪水が発生するという終末論を唱えたことで、UFO研究の他団体から総スカンをくって『日本UFO史の暗部』と呼ばれるようになったそうだ。

そしてこの予言が成就しなかったことから方向転換を余儀なくされ、『古代宇宙飛行士説』に傾斜して行くようになる。愛媛県にやってきたのもこの時期だ。そして古代から宇宙人が地球に飛来しており、古代の地球人とコンタクトを取っていたとするアイデアを基にして生み出されたであろうものが『オイカイワタチ』だ。

CBAから分派した渡邊大起は、魂の形で地球に飛来し地球人の胎内に宿って地球人の形態を持って生まれた宇宙人=オイカイワタチというアイデアに到達し、それを核として地球人と宇宙人の協業による地球全体のステージアップを目指すようになる。それに伴って渡邊大起が中心となって地球の浄化儀式を色々行ったようだ。この辺りは『迷宮』でも取り上げられた事があるので、1970-1980年辺りにはサブカル界隈でも割と知られるようになったらしい。

ところでこの『魂の形で地球に飛来し地球人の胎内に宿って地球人の形態を持って生まれた宇宙人』や『宇宙人と地球人の協業による地球のステージアップ』というアイデアは、カルト屋さんにとっては美味しいアイデアだったようで、このアイデアを取り込んだアニメ映画が作られたと聞いたことがある。

*1:今でも名前を継承する団体が残っているかもしれない。

*2:今でもポールシフトを云々するカルト団体は幾つもあるんじゃないか?