四柱推命パーセプトロンをやってみようと思った背景

四柱推命においては、十干十二支の喜忌を判断することが最終的な目標となっている。喜忌を判断するために、日干五行の強弱を見て、従不従を判断し、格局用神の喜忌を見て、調候用神の有無や命式の清濁から病薬用神を見て、真用神を出して、それを軸に喜忌を見て行くという手順が踏まれる。

従不従を判断する上で、実際の行運との突合せは避けて通れない。実際の大運・歳運の吉凶から従不従を見て格局を立てることになる。ところが実際に大運を出してみる場合に、中国占術の多くは性別によって出し方が異なってくる。ここで問題になるのがトランス・セクシャル、トランス・ジェンダーな人達だ。この場合に占断上の男女の判別という未知数が増えるのだが、解くべき一連の方程式の数は変わらない。

そこで何か別の情報から喜忌を出してしまうということを考えた。日々の運勢は対人関係の影響を強く受けるので簡単には判断できない。しかしデータを沢山集めて処理することで、その背後にある日々の運勢に影響を与える要素を見つけ出すことができる可能性は高い。少なくとも生まれた時点で生涯の運勢の大枠が決まってしうならば。

ここで選んだのがパーセプトロンという、いささか古いパターン認識装置である。パーセプトロンに、十干十二支に対応した入力を与えてやって、日々の吉凶を教師情報として長期間の訓練を行う。そうしてパーセプトロンの各入力の結合係数が一定の値に収束する傾向があるなら、各結合係数の収束値が直接に喜忌の度合いを与えてくれるだろうと予想したわけだ。幸い1992年発行のインターフェース誌でパーセプトロンを組み合わせたニューラルネットが解説されており、際急降下法による訓練方法を理解することができた。