人間のカテゴライズ

占い師が期待されている仕事の一つに人間のカテゴライズがある。個人的には自分のカテゴライズを他人にやってもらおうとは思わないが、需要があることは事実だし需要のあるところに供給が発生するのも仕方がないとは思う。

で、おれカネゴンさん経由で理系文系のカテゴライズについてのコメントを見たわけだが、もっと根深いところに2つのカテゴリーがあるのではないかという気がする。それは最近みたThe Round Table「種明かし番組」について(3)にあった以下の引用によって触発された。

「手品の種なんか見たくないよ。面白い手品を見て、その種をばらされたら、俺なんかめちゃくちゃ腹立つよ」

私は泡坂妻夫の著作から影響を受けたこともあり、奇術のタネを知ることで奇術から受ける感動はより大きくなると考えているし、実際タネはこうなんだろうと推測できても素直に「ああ凄い、こんなトリックであんな不思議な現象が作り出せるんだ*1。」とか「あれがこんなに素直に演技できるって、どういう手順だったっけ?*2」とか思うので、奇術のタネを知って腹を立てることなどまずないと思う*3

で、不思議な現象に出会ったときにその機構を知ったうえで感動できるタイプと興ざめしてしまうタイプに大きく分けられる気がする。この両者にどういう名付けをするといいのかはよくわからないが、非常に根本的なところで異なっているように思う。

*1:ゾンビボールのタネが私の推測通りだとしたら、ほんと大胆かつシンプルで凄いトリックだと思う。

*2:アマチュアマジシャンの同僚が一度見せてくれた現象はすばらしかった。目の前でカードを2枚折りたたんだり広げたりしていると、いつの間にか不思議なことになっていた。

*3:ただネタバラシをウリに他人様も使用中のトリックを公開するのはやっぱりマズイと思う。タネ明かしをすることで奇術の感動を深めることができると主張する泡坂妻夫もタネを明かしていいのは自分のオリジナルだけだといっている。