本多信明先生って面白いね

以下を読んで茶吹いた。

話は変わるが、「水星」の象意にも面白いことがある。水星が司る体の器官は、呼吸器、肺、腸とともに皮膚という意味がある。もともと陸上動物の肺というのは生物が海から陸に上がった時に、酸素不足を補う為に皮膚から変化したものである。だから水星に肺、呼吸器という象意がある以上、皮膚という象意があってもおかしくない。

「もともと陸上動物の肺というのは生物が海から陸に上がった時に、酸素不足を補う為に皮膚から変化したものである。」って、明らかにおかしいでしょう。せめてWikipediaくらいは読みましょうよ。Wikipedia - 肺#肺の起源にはこう書いてありますよ。

この空気呼吸器官は鰓のような凸状の酸素摂取面を体外に発達させるのではなく、体内に凹状の酸素摂取面を設けることで、空気の圧力により呼吸媒体との接触面積が広く維持できる。こうして鰓裂直後の消化管腹壁より分化した嚢状器官として肺は発生した。

「消化管腹壁より分化した嚢状器官」が「皮膚」起源ですか。魚類の中の硬骨魚類では既に肺と同じく起源が消化管であるウキブクロを持っているわけで、陸上生活をするようになってから肺が分化したというのも明らかな間違いです。まあ本多先生にかかると「腸」も皮膚起源らしいですからこれくらいはカワイイものかな。胚発生において身体を構成する器官の分化のトリガとなる原口陥入の段階で、既に表皮と消化管が分化してしまうのですが、それは御存知なかったですか。ああ、元は胚表面だったから同じということなんでしょうか。でもそれは無茶でしょう。

中医学では確かに肺と皮膚は共に金行に属していたと記憶しているけど、これは共に外気と直接接触しているという機能面からの分類であって、同じ起源だからというわけではないでしょ。

一応魚拓を取っておいた↓

http://s04.megalodon.jp/2008-0414-2300-57/chardash21.astro459.com/?eid=879375