占いも舐められたもんだ

twitterでの呟きを特定テーマで集めてマトメを作るTogetterに“「学問の自由」とホメオパシー”というマトメが出来ていた。このマトメは、火山学者の早川先生の放言で注目されているけど、占い師として看過できないのが、イントロに相当する茂木健一郎の占いについての呟き。

要するに茂木健一郎は、占いが当る機構がバーナム効果、つまり「誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう心理学の現象。」*1であると断定して、占いに対して舐めた口をきいてくれたわけだ。バーナム効果とは無関係に、失物占、天候占、勝負占といったものがあるのだけど、これを当ててくる術者の存在は、茂木の脳にとっては無視できるものらしい。加藤大岳の野球クジの話なんて有名だけどね。

それと上に引用した呟きが、茂木のぴあでの体験の全てなら、茂木健一郎の科学者としての資質に欠陥があることを推測させてくれる。つまり上のTogatterからの引用によると、茂木が見たのがいわゆる、てんびん座(天秤宮)、おとめ座処女宮)、ふたご座(双児宮)、おひつじ座(白羊宮)の4つだったことになる。天秤宮と白羊宮は衝、天秤宮双児宮はトライン、天秤宮処女宮は隣宮になる。

ぴあでやってるような今月の占いだと、おそらくは経過の星の位置と出生の太陽の位置とのアスペクトを鍵にして今月の運勢を書いていると推測できる。天秤宮の太陽とアスペクトを持つ星は、他の白羊宮、双児宮処女宮アスペクトを持ちやすいので、占いのキーになる星が共通になってしまう可能性が高くなってくるわけだ。

ぴあの星占いを書いてた人が、ちゃんと占星術をやったことのある人であっても、同じ象徴から文言を引き出せば、茂木が見た4つの太陽サインで似た印象を持ってくる可能性が出てきても不思議じゃないよね。茂木が4つ見てバーナム効果と確信して、残りの8つを見なかったのだとしたら、調査不足のまま自説を垂れ流しているわけだ。これって科学者としてどうよ。

*1:Wikipediaから引用