ホット・リーディング

3月26日放送の『あなたが知りたかった禁断の裏側ここまで見せるか!SP〜fakebook〜』で大石真行さんが悪徳占い師が使う騙しのテクニックを披露して視聴者に注意を呼びかけている。基本的には当てて見せる的口(てきこう)、喜ばせて油断させる酔口(すいこう)、油断を突いて不安にさせる険口(けんこう)、不安に付け込んで高額商品を買わせる、ないし祈祷を受けさせてフィニッシュする落口(らっこう)という経過をたどることになる。的口、酔口、険口、落口をまとめて四口(しこう)とよぶ。

ここで重要になるのが導入箇所の「当てて見せる」部分で、TVではホット・リーディングが採用されていた。TVで使用していたのは複写を利用した方法だったが、今ならこんなボールペンが使用されるかもしれない。こういった便利なものが無かった昔は、鎗田先生が言っているように

「座布団の色の違いで何を聞きにきたかを分からせる」方法とか、鳴らすブザーとかベルの回数の差で「何を聞きに来たか」を判断させる方法

なんかが採用されていた。今なら他にも便利な手段があるだろう。

TVでは尺の問題か話が出なかったけれども、ホット・リーディングで虚をついて信用させた後にコールド・リーディングでさらに信用を得た上で、酔口、険口と進んで行くはずだ。コールド・リーディングでは更にバーナム効果なんかを利用して、相手の態度や言葉使いの変化から相手の情報を読み取って行く。

番組で大石さんの標的として用意されたのが、夏川純さんユージさんの御二人で、夏川さんは完璧に嵌まったしユージさんも危ういところだった*1

しかしさすがは大石さん、夏川さんの時には『家人』の卦が出た*2と言って、家人の卦から引っ張れて、しかもホット・リーディングで判っている夏川さんの悩みにピッタリな象を告げている。

  • 家人、つまり夏川さんの御主人
  • 卦象で上卦の兌の形から『肩』
  • 下卦の離から『胃』の象

これでは占いオタク程好いカモでコロっと引っかかるんじゃないだろうか。多分、ユージさんの時も同じようなことをやったのだろう。怖い怖い。大石さんがマトモな占い師でよかった。

*1:大石さんとしては千慮の一失、ユージさんを何度か本人曰くキャラのかぶっているJOYさんと呼んだのが原因で、開運のアクセサリを買わせるという落口には失敗した。

*2:本当にそう出たかどうかは不明なのだけど。