東アジア・東南アジアの住文化の講義終了

14日(金曜)に東アジア・東南アジアの住文化の講義が終了した。実に色々な事を考えさせてくれた講義だった*1。最終回では、中庭のあるタイプの住居*2は砂漠型であり、中庭が無く住居の中心*3が家屋の中にあるタイプの住居は森林型であるということがいわれていた。

中庭のあるタイプの住居は過酷な環境から人を守るためのもので、大門という限定された外部とのインターフェースを持つことを最大の特徴としている。また中庭のないタイプは家の境界と森の境界が曖昧という説明がなされていた。

ところが中庭のないタイプの住居が集まった集落について考えてみると、森は精霊が住む空間で人間が住む場所ではないとされており、集落の中央には集会のための空間を持ち、さらには集落と森の間のインターフェースはやはり門によって限定されている。

つまり中庭のあるタイプの住居は住居単位で人間が住む領域を確定させており、中庭の無いタイプでは集落単位で人間の住む領域を確定させているといえる。ということは住宅の形態のよって、陽宅風水の適用範囲が住居単位であったり集落単位であったりする可能性のあることが考えられる。

*1:背山臨水という言葉も実はこの講義で知った。

*2:つまり太極が中庭にある。

*3:太極でもいい。