1月3日、早朝から御嶽神社に参拝に行く。この日は太占の神事が行われる日で、神事そのものの見学は出来ないが参列は可能とのことだったので、間に合えばと5時前に出発した。1人で行くのもなんだったので玄珠さんも誘った。青梅線の御嶽で降りてバスでケーブルカー乗り場の下まで行く。快晴の空に残った下弦の月がカッコイイ。
レンズを通した客観的な月は
こんな感じだが、感覚的には
これくらいに見える。
ケーブルカーの乗り場から見ると、ものすごい急勾配を*1登るのが見てとれる。
ケーブルカーを降りて参道を行くと一の鳥居がある。参道は雪かきされていて神社と氏子が一体で御嶽神社を御守りしているのだなとわかる。
少し喘息気味なのはあるが、身体が鈍っているために参道の急勾配の道で息が切れる。肺の換気能力が完全に落ちている。少し身体を鍛えなおさないといけないと思う*2。節分祭にも来てみたいが鈍ってるままではね。
やっとのことで本殿に着くが、太占神事はもう始まってしまったようで、どこで神事が行われているかも定かではない。しかし、とにかく息が上がったままなので、あたりをウロウロしながら息を整える。本殿の背後には徳川家寄進の拝殿と更にその奥に古い本殿等があり、重要な神事は今でも古い本殿が使用されているようだ。
3日も太占神事の結果を氏子中に伝えていると思しき儀式が古い本殿で行われていた。古い本殿は小さいといえば小さいが、その扉の彫刻は巧緻なもので、その重要さが推測される。
大口真神*3御嶽神社の眷属で、除災の方面を受け持っているようだ。木の御札に焼印で押された大口真神の像はなかなか味わい深い。旧本殿の近くに大口真神の石像があり、雪からピョコリと頭を出しているのがかわいらしい。
なお徳川家寄進の拝殿の隣に鎮座する丹塗りの拝殿を守っているのは狛犬ではなく、豚を思わせるクルクル丸まった尻尾からすると猪のようだ。
東の方を見ると遠くに新宿のビル群がかすかに見える。まるで蜃気楼の街だ。東京は不思議といえば不思議な街で、欲望渦巻く新宿から電車を使って2時間程で東京都を一歩も出ることなくこんな静寂な空間に来ることができる。
空気はいいし、冬の間は奥多摩に住んで時々雪かきとかに出る以外は読書にふける生活とかができるといいなとか思う。
神社の売店では御守りの類が色々あり*4、繭玉の御守りを買った。繭は富と幸福の象徴であったようで、実際、奥多摩では養蚕が盛んだったらしい。
帰りには蕎麦を食べた。店主が自ら蕎麦を打っているところを眺めながら食べる蕎麦はまた格別で美味しかった。
帰路、玄珠さんから射覆の問題を出されるが*5、帰宅してから考えるととんだヘボなことをやっていて、日干支は間違っているは初伝も間違えているわ、しかも間違った四課三伝を正解と比較して一席ぶつわと、とんだ間抜けだった。
肝心の太占だが、今年は五穀豊作のようで作況を占った作物全てが十卜の結果つまり豊作だった。