先日の日記について

先日の日記の以下の記述について陰陽道*1高橋圭也さんから、陰陽道を研究する者からみると正しくないとの指摘を頂いた。

占いや陰陽道が宗教と異なる最大のポイントは、死んだ後の話をするかしないかであり、陰陽道世界が陰陽五行でできており、世界の外について考えないある種の唯物論である。

高橋さんから頂いた指摘を要約すると、

  • 陰陽道の思想的なコアは「天人相関」である。
  • 「天人相関」の原理によって、天から人間に天譴という形で凶事の予兆が示される。
  • 陰陽五行論に基づく占術は、天譴を読み解くツールである。
  • 従って陰陽道において、世界が陰陽五行で構成されていると考えられていたわけではない。

というものだった。陰陽道についての正しい知識がない私に辛抱強く説明して下さった高橋さんに感謝する次第です。

さて、来る9月5日に開かれるカイロンでのワンデイセミナーは、上記の事柄を踏まえたうえで董仲舒の災異論が展開されるわけだ。おまけに晴明桔梗の五芒星の由来の解説まであるらしい。これはもう聞くっきゃない。

*1:陰陽寮が廃止された今、正しい意味での陰陽師は存在しないということで、高橋圭也さんは陰陽道家という呼称を使用されている。