ダイアトニックスケール

フライングだった

以前の『全音階とピタゴラス音階』のエントリで、ダイアトニックスケールが7音階であることについて、

古典的7惑星にちなんでいるからだ。

と、「当たり前じゃん」という感じで書いてしまったけれども勇み足だった。
サイト“jazz guitar style master” の『ダイアトニックスケールの成り立ちと捉え方』での解説によると、

ダイアトニックスケールは全音全音、半音から成る4音のスケール(テトラコルド)が2つ組み合わさって出来たものです。

であり、

CとG、2つのトニックからできているので、2トニックスケール=ダイアトニックスケールと呼ばれるようになりました。

ということだった。ダイアトニックをアルファベットで書くと“Di-a-tonic”で、

Diはラテン語で「2つ(対)」、tonicは「主音」の意味です。

ということだった。2つのテトラコルドを全音上昇でつなぐと、
3+0.5+1+3+0.5=8となり、8番目で倍音になるということで、7音音階のダイアトニックスケールになる。
そして7となれば古典的七惑星が出てくる。ダイアトニックスケールは、全音階-Wikipediaによると、

これをドから始めると長音階、ラから始めると(自然)短音階になる。

ということで、ダイアトニックスケールの音だけ使うとそれなりにメロディーっぽくなるみたいだ。

左側の西洋占星術の12音階で、カルディアンオーダーに従って基底音から順番に音を当てはめて行くと、太陽の所で半音上昇になり、月の所で半音上昇すると1オクターブ上昇することになる。ここで太陽と月を除外すると四七抜きになって、中国の5音階や日本の演歌の音階になる。

もっとも中国の5音階の宮商角徴羽の五惑星との対応は西洋とは一致してない。けれども太陽と月の四七抜きで五音階になるということが、古代中国人になんらかのインスパイアを与えたのは確かなんじゃないだろうか。

さて12音階を子から始まる十二支に対応させると、辰巳で半音上昇なので午はダイアトニックな音ではなくなる。
断易の納甲において陽支はダイアトニックな音でないといけないというシバリがあったと仮定すると、老父である乾の初爻に午を持って来ることができなくなる。そこで納音五行が同じになる子を使ったという推測は成立の余地が充分にあるだろう。

 
震(子)坎(寅)艮(辰)乾(
巽(丑)離(卯)兌(巳)坤(未)

また辰巳で半音上昇という特性は1オクターブ内では特殊であり、辰巳の特殊性となる。六壬の天将配布の境界が辰巳の間の地戸(巽)とされているのも、これに由来するのかもしれない。