『楊救貧の帝王風水』を読みながらダラダラ考える

風水の源流

実証! 風水開祖・楊救貧の帝王風水』が手元に届いたので読み始めた。著者は中華易経風水命理協会の理事長を務める張玉正氏だ。翻訳は知人でもある林秀靜さんだ。
読み始めて楊公についてずいぶん認識を改めることができた。風水の源流の1人どころか源流そのものだった。陽公、曾文辿、寥瑀、頼布衣が風水の四大宗師なのだけど、曾文辿と寥瑀は陽公の弟子か弟子筋になる。唐朝の瓦解によって秘匿されていた技術が色々民間に伝搬したようで、楊公の風水術はその最たるものだったらしい。なので楊公の風水術は水法に限ったものじゃなかった。楊公の手になる陵墓や建築物が今でも残っている。ただかなりの経済力がないと点穴して陵墓を築くことができないわけで、貧乏人をたすけるには水法くらいしかなかったのだと思う。水法を使うことで人のや物の流れを自分に有利なように制御することができる。

『実証! 風水開祖・楊救貧の帝王風水』は写真を使って実例が多数紹介されている*1。風水師としての目を養うのに適した本だ。プロの風水師を目指すなら、持っていて損はないだろう。
三浦先生の『風水講義』で、本来の風水に興味を持った人は『実証! 風水開祖・楊救貧の帝王風水』で実例に触れることを御勧めする。図書館で相談してみよう。

まだ読んでる途中だけど風水について色々考えてしまう。現代日本で一番風水を含む開運法に求められているのは、良い職場に就職できる・良い上司に恵まれるような処方であって、水法で集客ではないだろうとか、楊公の時代にはなかった情報の流れを風水で扱えるのだろうか?とかだ。

情報の流れは、雑多な1次情報が2次情報として整理され、高次情報へと変化しながら最後は個人の感想となって飛び散る。これは山龍のイメージに近い。なら情報の流れは地理四課とどう対応するのだろう?とか考えながら読んでいるので、中々読了できない。

*1:その分少しお高い。5280円だ。占いの専門書としてなら、こんな値段はザラだけど。