東アジア恠異学会第136回定例研究会

天乙三星についての一考察

このタイトルで『東アジア恠異学会第136回定例研究会』で研究報告をしてきた。現役の占い師の研究報告は東アジア恠異学会でも初めてだそうだ。
これの元ネタは昔のニフティの占いフォーラム東洋館*1において、2002年03月02日から投稿された玄珠*2さんの『さすらいの天乙』シリーズの半分くらいを使って、私が論文ぽくリライトしたものをベースにしている*3。リライトした役得で私も発表者として名前を連ねている*4

内容をぶっちゃけていうと、

天乙とか太乙とよばれる星があって、かっての北極星の名残だけど、それとは別に史記天官書の『天乙三星』がある。
李零は色々考察して、天乙に折り重なるイメージを明らかにした。それでも天乙の正体は突き止めきれなかった。
我々は李零と違ってちゃんと星空を見た*5。そしたら天の北極を探す指標となる三つ組みの5等星を見つけた。
これが天乙三星だ。李零がなんぼのもんやねん。

を丁寧かつ穏やかに述べたものだ。なお李零教授が術数関連の研究の泰斗なのは言っておく。

こういう知識が既にあったので、『元年春之祭』で展開される天乙・太乙についての考察はまるで食い足りなかった。

『さすらいの天乙』も半分くらいしか使ってないし、玄珠さんにはゴツイ大ネタもあるし、私は私で考えてることもあるし、少しアカデミズムの世界と関わってみようかと考えている。

*1:FFORTE

*2:佐藤壮朗

*3:いずれどこかの論文誌に投稿するつもりでいる。

*4:どこかの論文誌に投稿してみたいということで、東アジア恠異学会会長の大江先生を含む何名かの方に相談させてもらったところ大江会長から発表の御誘いがあった。

*5:実際に見たのは玄珠さんだけど。