オレの伝説がちょっと盛り気味だった
『射覆』と書いて“せき-ふ”と読む。本来は出題者が箱に物を入れて、その箱を見ながら占って中身を当てる遊びだ。安倍晴明の子孫の安倍晴光は後鳥羽院主催の射覆大会で、六壬で占って『亀の形をしていて光沢のある水器』と回答した。物は亀の形の硯で晴光は当り判定をもらったそうだ。嬉しかったのだろう、その話を知人の藤原定家にしたため明月記に記録が残ることになった。
現代では箱とか実際の物無しに出題者が思い浮かべたものを占って当てることになっている。昔、@niftyの占いフォーラムでも時々出題者が出て、腕に覚えのある人達が競ったものだ。今でもmixiで玄珠さんが時折出題してくるので、大抵は答えて外して降参する。
それでもたまには当たることもある。術友の椎羅さんが東京で紫微斗数の研究会をやっていた頃の話だけど、研究会が終わるころにあらいちゅーさんがやってきて、新品のスマフォの色は?という御題を出したことがあった。みんな紫微斗数で占っていたけど、私はズルをして六壬で占った。確か発用だけみて、その発用の色を五行とその旺相休囚死から出した。旺相休囚死の出し方は何種類かあるのだけど、その時は、
- 季節の五行からの旺相休囚死
- 季節の五行からみた日干五行の旺相休囚死
の2つで「赤か黒」と答えた。正解は背面が黒で表が赤のツートンだった。まぁみんな当りと判定してくれたみたいだった。
ところが当日この場にいた人から最近聞いた話では、御題が「あらいちゅーさんが先ほど購入した物は」になってて私がスマフォを当てて更に色まで当てたことになってた。ちょっと盛り過ぎだと思う。でも私も時々記憶を捏造してるわけで、人間の記憶って容易に改変されるみたいだ。